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北京 贈り物 不幸中の幸い

2018年03月13日

 クリスマスシーズンを迎えてイルミネーションが輝く季節になった。日本の繁華街に比べると派手さはないが、クリスマスツリーがショッピングモールを彩るのは北京も同じだ。ところが、休日にクリスマスコンサートを堪能した後、手を上げて呼び止めたタクシーが直後にバイクと衝突事故を起こし、浮かれた気分が一気に吹き飛んだ。

 幸いバイクの男性にけがはなかったが「急ブレーキをかけたからだ」と猛抗議し、タクシーの運転手は平謝り。こっちにもタクシーを止めた責任がある手前、騒動が収まるのを待っていると、運転手が100元(約1700円)を男性に支払うことで「一件落着」となった。

 だが、やっとタクシーに乗車できたと思ったのもつかの間、一度その場を離れた男性が再びタクシーに近づき、外から窓ガラスをノックするではないか。「トラブルが続くのか」と身構えていると、男性は「やっぱりこれは返す」と100元札をタクシーの車内に投げ入れてきた。

 拝金主義が横行していると思っていた中国。思いがけず粋な「クリスマスプレゼント」を受け取った運転手の顔にも笑みが浮かんでいた。 (秦淳哉)

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