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米ベセスダ 偽ニュースより驚き

2018年03月28日

 自宅のある米東部メリーランド州ベセスダの近所に、米紙ニューヨーク・タイムズや米CBSテレビなどで政治報道に携わったジャーナリストのバーナード・カルブさん(95)が住んでいると聞いて自宅を訪ねた。

 カルブさんは共和党のニクソン、フォード両政権で、米中和解やベトナム戦争終結に大きな役割を果たしたキッシンジャー元国務長官に近い記者。共和党のレーガン政権では国務省報道官も務めたが、米政府が1986年にリビアのカダフィ政権を揺さぶる狙いで偽情報を流しメディア操作したことに抗議して辞任した経歴を持つ。

 キッシンジャー氏との交流など思い出話を伺った後、就任1年を迎えるトランプ米大統領の評価を質問したら、嫌悪感を示して「何も話したくない」。さらに問うと「彼がフェイク(偽)ニュースと言うことの大半は真実だ」とだけ語った。

 逆に、トランプ氏と親密な安倍晋三首相のこと、日本国民がトランプ氏をどう受け止めているかを聞かれた。トランプ氏への抵抗感が薄く、首脳の関係もあまり問題視されていないと伝えたら、驚いた表情を見せて「本当なのか」-。 (後藤孝好)