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米セリグマン 郷愁誘う「ルート66」

2018年05月10日

 かつて米国の大動脈だった「ルート66」沿いに、古いモーテルやファストフード店が並ぶ。モータリゼーションが生んだ米国発祥の文化が、原風景のまま広がっていた。米国有数の観光地「グランドキャニオン」で知られるアリゾナ州を旅した際、セリグマンという小さな田舎町に立ち寄った。

 米国を横断するルート66はイリノイ州シカゴとカリフォルニア州サンタモニカ間(約3800キロ)を結び、1926年に開通した。国民から「母なる道」と親しまれたが、高速道路網の整備で80年代半ばに役割を終え、道と沿線の町は荒廃した。

 そんな町の一つにすぎなかったセリグマンを有名にしたのがルート66の復興活動だ。30年以上前、理髪店を営んでいた男性のエンジェルさんが州政府や議会に修復など保全を要求。少しずつ実現して通行量も増え、町に活気が戻ってきたという。

 米ニューヨークに赴任して3年。トランプ大統領の誕生、数多くのテロや銃乱射事件を取材し、米社会が引き裂かれる様を目の当たりにしてきた。帰国直前の最後の旅で、日本人も憧れた「古き良きアメリカ」に出合えた気がする。 (東條仁史)

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