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韓国・麟蹄 平和の宿舎の実際は

2018年06月07日

 江原道(カンウォンド)の麟蹄(インジェ)郡を訪ねた。平昌(ピョンチャン)冬季五輪の時期、北朝鮮から来た選手団や応援団の宿泊した施設がある場所だ。彼らが平和統一などのメッセージを記した朝鮮半島をかたどったボードを目当てに向かったのだが…。

 宿所は五輪競技場のある江陵(カンヌン)から車で約1時間半、平昌からは2時間もかかる山中にあった。田畑や森林の広がる山道をぐるぐる回ってたどりついた宿泊施設は、周囲に人けがなく、まさに「陸の孤島」の趣。不審者はすぐ通報できる警備に向いた場所と言えそうだ。

 北朝鮮の選手らの動きも制限されていたもようだ。競技以外では、寝泊まりするコンドミニアムと食堂のあるホテルを往復するのみ。その間にコンビニもあるが、店員によると「全員一緒に移動し、コンビニに寄ったり会話したりする機会はなかった」とのことだ。

 目当てのボードは、選手団訪問の記念館が完成するまで倉庫にしまっておくとのこと。残念ながら実物は見られなかったが、いつかメッセージ通り南北に「平和」が訪れ、厳戒警備や移動の制限なく交流が楽しめる日が来ることを願わずにいられなかった。 (上野実輝彦)

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