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ソウル 分別の悩みすっきり

2018年06月14日

 住んでいるマンションの掲示板に、資源ごみの分別法が張り出された。ビニール類と発泡スチロールは汚れを落とし、異素材の付属物ははがすといった注意が書かれている。「やっぱり」。韓国に来て1年余。小さな悩みが解消された。

 注意書きの掲示は、リサイクル業者が4月から、ビニール類などの回収を拒否したことに始まる。中国が廃プラスチックなどの資源ごみの輸入を禁止して韓国内の価格が急落、採算が取れなくなったためだ。政府が業界と話し合い、すぐに再開されたが、騒ぎの中で、リサイクル可能なごみを選別するための人件費が高いことが分かった。

 韓国は生ごみの回収もあり、小さな紙やプラも徹底して分別する。ただ飲食物などの汚れがついたまま収集箱に入っている場合が多く「燃料にするかもしれないし、水や紙を使って汚れを落とすほうが環境によくないのか…」などと悩んでいた。

 今回の混乱で「日本のようにペットボトルを無色化したり、ラベルをはがしやすくすべきだ」などの声も出ている。ただリサイクル率は日本より韓国のほうが高い。互いに学び合う点がありそうだ。 (境田未緒)