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ワシントン 命削り闘った姿思う

2018年09月24日

 沖縄県の過重な基地負担の軽減を訴え続け、8日死去した翁長雄志知事を追悼する記帳所が設けられた首都ワシントンの県事務所に足を運んだ。

 県事務所は、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設に反対する民意を米国へ発信するため、翁長氏が開設した。自治体が他国でロビー活動を展開するのは異例だが、翁長氏は在任中に4回ワシントンを訪れ、これ以上、基地負担に耐えられないという地元の切実な思いを米側にぶつけてきた。

 米政府や米議員の幹部との面会は、日本政府の協力が得られずに難航したこともあったが、地道な訪問活動で沖縄の基地問題への認識が米国で少しずつ広がっていった。米国内では基地の反対論は珍しく、議会関係者が沖縄の現状を驚きを持って受け止めていたこともあった。

 記帳後、2年ほど前、この県事務所で行ったインタビューの際、翁長氏が新基地反対の「先頭に立つ私は、命懸けでやっていく」と強い決意を表明していたことを思い出した。その言葉通り、民意を背に日米両政府と対峙(たいじ)し、命を削って闘い続けた政治家だった。(後藤孝好)

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