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ロシア・ウラジオストク 自販機の場所が肝心

2018年11月01日

 安倍晋三首相が3年連続で出席し、ロシアのプーチン大統領と首脳会談したロシア極東ウラジオストクでの東方経済フォーラム。いまいち、出張に気乗りがしなかったのは、停滞する日ロ交渉だけが理由ではない。

 会場の極東連邦大は、ソ連時代は軍事拠点としてベールに包まれていたルースキー島にある。市街地に向かう橋は1カ所だけで車で往復1時間超。しかもバスもタクシーも構内に入れない。警備上は都合がいいが、裏を返せば、利便性は悪い。

 深夜まで営業する売店やカフェ、レストランもない。プレスセンターの食堂は午後8時で終了。そんな時間に仕事は終わらず、食べそびれてひもじい思いをした日もあった。

 宿泊先となった学生寮の自販機にカップ麺を見つけたが、あいにく故障中。そんなとき、同業他社から「隣の棟の自販機なら買える」とのありがたい情報が。ようやく「夕食」にありつけたのだった。

 同僚から「3年も続けて出張すれば、ずいぶん町に詳しくなっただろう」と言われたが、詳しくなったのは自販機の場所だけ。遠い街の灯を見ながら独りごちた。 (栗田晃)

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