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テヘラン 「卵」のような国民性

2018年12月27日

 イランの首都テヘランの朝夕は交通渋滞が激しい。知人の車に乗っていると、助手席の彼の妻が携帯電話を手にすいている道順を助言した。交通アプリ「Waze(ウェイズ)」を使っているというから驚いた。

 ウェイズは渋滞や事故、警察の違反取り締まり情報を利用者同士で共有する仕組み。世界中で人気のアプリだ。だが、開発したのはイスラエル企業で、2013年に米IT大手グーグルが11億ドル(1200億円)で買収した。

 イランにとって、両国とも長年の敵国。さらにイランは通信通話の規制が当たり前のお国柄。ウェイズも昨年3月に1度は禁止されたが、現在は解除されている。国民の求める利便性の方が上回ったのだろう。

 そして知人宅からホテルに戻るのに使ったのはイラン発の配車サービス「スナップ」。米国発の「ウーバー」そっくりだ。

 トランプ米政権の経済制裁で米企業の進出が困難な中、若手起業家が育っているという。知人は「イランは卵のようでしょう」。国際政治で見せる外見の殻は硬く、中身は柔軟と言いたいらしい。米国はこんな国を相手にしている。 (奥田哲平)

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