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ラワルピンディ 民には国守る『英雄』

2009年07月03日

 かつて9・11テロ事件を米国の自作自演とぶち上げて物議を醸したパキスタン軍の三軍統合情報部(ISI)の元長官を、昨年暮れに取材した。今度は、インド・ムンバイ同時テロ事件を「アフガニスタンにインド軍を参戦させる狙い」と米陰謀説を主張した。

 約20年前の現役時に米CIAと手を組みムジャヒディン(イスラム戦士)を育て、旧ソ連のアフガン撤退で武功を立てた。ISI「中興の祖」と呼ばれ、自宅は首都近郊のラワルピンディの高級住宅地にあったが、実は数十戸の家主すべてが退役軍人だった。

 民政を愛するベテラン記者によれば、治安を理由に軍が土地を安価で購入し、元幹部に提供しているとか。現役組の官舎も各地の一等地にあり、庶民垂ぜんの的。だが通訳男性曰(いわ)く「彼らは国を守ってくれる。それに汚職まみれの政治家よりましだから…」。

 だからかどうかは知らないが、その記者の長男も立派な青年将校に育っている。

 (林浩樹)

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