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ニューヨーク 警告メッセージ不通

2009年10月04日

 ニューヨークでタクシーに乗ると、いつも戸惑うのは運転手の長電話。ハンズフリーキットで絶えずだれかと話をしている。運転手は新しい移民が多く、聞き慣れぬ外国語で大声で会話する。そんな調子でマンハッタンの狭い道でがんがん追い越しをかけるので、客は冷や冷やだ。

 米国の50州中、運転中に携帯電話を手で持って話すのを禁止しているのは5州だけ。高速道路運転中でも文字メッセージ(携帯メール)を操作している人を見かけるほどで、市民の意識も低い。

 すると先日、ニューヨーク・タイムズ紙に興味深い記事が出た。2003年に政府の研究機関が運転中の通話の危険性を調査したが、なんと連邦議会から「政治活動に当たる」と圧力を受け、調査結果は闇に葬り去られたという。

 通信会社から献金を受ける議員には煙たい話なのだろう。この国の「説明責任」や「透明性」には、どこか疑問符がつく。 (阿部伸哉)

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