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ジュネーブ 気骨の記者には共感

2009年11月09日

 「イスラエルの記者です」。質問に立った記者が自己紹介すると、会場の空気は緊迫した。スイス・ジュネーブで、イラン核問題の多国間協議終了後にあったイラン高官の会見。イランとイスラエルは敵国同士である。

 イスラエルの存在を認めないイランの高官は、質問が始まると同時通訳のイヤホンを外した。イラン政府職員らしい進行役も質問を無視し「次の方、質問をどうぞ」。イスラエルの記者は怒って退席してしまった。

 核兵器保有が確実とされるイスラエル。首脳がイラン攻撃をちらつかせるたび「貴国に核問題はないか」と聞きたくなるが、果敢に職務を果たそうとした記者には、敬意を表さねばなるまい。

 イスラエルの新聞は、パレスチナ自治区ガザ侵攻で自国軍を批判したりもする。政府には反感も覚えるが、ガッツある記者が少なくない国とも思える。

  (内田康)

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