
東の空を赤く染めた日の出
観音信仰の霊場で中国の仏教聖地の一つである普陀山(ふださん)。約1300の島が集まる浙江省舟山群島にある。参拝客を中心に年間300万人以上が訪れる。春の足音を聞きに「信仰の島」を訪ねた。
上海で舟山への飛行機待ちの間、普陀山に詳しい旅行代理店社長の林淑英さん(51)が予言をしてくれた。「島に行くと、あきらめていた子どもを授かったり、探していたものが見つかったりと、何かが起きます」
「33」という数字の奇妙な符合もあるのだという。教えてくれたのは、現地ガイドの陳光輝さん(38)。「33は観音様の化身の数。島内を一周すると33キロ。また島内最大の観音像である南海大観音の高さも33メートルです」。どうもこの島、ミステリアスな話題には事欠かない。
到着したのは深夜。翌日は冷たい雨だった。島内には寺院が34ある。中心的寺院の普済寺を訪ねた。境内には雨がっぱ姿の信者たち。信仰心のあつさを見せつけるように、ぬれた地面も構わず、ひざをついて祈る。本堂に鎮座する高さ8.8メートルの観音像の前には、長い行列が続いていた。
行政組織の普陀山管理委員会は観光客を増やそうと、景観美化にも力を注ぐ。ハスの花などのデザインが描かれた街路に、電線も地中化され、すっきりとした印象。観光案内板も親切だった。
記者も地図なしで散策中に迷子になり、霧による視界不良で方角も分からなくなったが、案内板だけでホテルに戻れた。




















