弘法大師ゆかりの札所、四国八十八カ所を巡る「お遍路さん」が中高年を中心に人気という。徳島県内23カ所の霊場のうち、一番から十番札所まで巡るツアーに参加した。道中、春のにおいが満ちあふれていた。
お遍路の起源は平安末期。総延長1400キロにも及ぶ修験者の命がけの“旅”だった。江戸時代になってからは願掛けなどを目的に庶民にも浸透したが、今でもお遍路につき物の白衣(びゃくえ)は、行き倒れた時のための死に装束、金剛杖(こんごうづえ)は墓標の代わり、というから壮絶だ。
近年はバスやマイカーを使う観光型が主流だ。今回は1泊2日で、バスを併用しながら全26キロのうち15キロを歩いた。
朝、飛行機で徳島空港に。バスで鳴門市へ。昼すぎ、一番札所・霊山寺(りょうぜんじ)の門前に立った。山門を見上げると、数知れない巡礼者が門を見上げ、旅への決意を強くしたのだろう、との思いがこみ上げた。門前の茶店で白装束、金剛杖など巡礼グッズが購入できる。私も身支度を整えた。
境内では、本堂と弘法大師をまつる大師堂で線香やろうそくを立て、願い事を書いた納札(おさめふだ)を奉納。ガイドの野瀬章史さん(29)に合わせて読経した。
野瀬さんは4回以上、八十八カ所を巡った関係寺院公認の先達(せんだつ)の1人。いわゆるボランティアガイドだ。今では野瀬さんのようなボランティアガイド約1000人が、旅行各社のツアーなどで巡礼の作法を伝授している。




















