「ロタブルー」とたたえられる青く透き通った海に囲まれた米国自治領・北マリアナ諸島のロタ島。サイパンとグアムの間に位置し、リゾートとして名高い両島に比べると地味な存在だ。ブランド品を売る免税店もなければ、グルメをうならせるしゃれたレストランもない。その代わり、豊かな表情を見せる海や自然を“独り占め”できるぜいたくさを味わえる。
到着した翌朝、北部の「スイミング・ホール」に向かった。フィリピン海に面した岩場の天然プール。穏やかな水面を通して白い砂地の底まで見えた。「しょっぱくない!」。水をすくってなめた家族連れが声を上げた。島中央にそびえるサバナ高原に染み込んだ地下水が底からわき出るためだ。
ちなみに、ロタでは水道水も良質でそのまま飲める。亜熱帯の地で水に気を使わずに過ごせるのは実にありがたい。
続いて訪れたのは東端のアス・マンモス岬。スイミング・ホールが「静」なら、黒い絶壁が続く岬の海は荒々しい「動」。海から吹きつける風の音と、砕け散る波の音が辺りを支配する。押し寄せる波が高さ10メートルものがけを駆け上がってくる。迫力に足がすくんだ。
午後は静かな浜辺でのんびり過ごそうと、ヤシの並木を背に白砂が広がるテテト・ビーチへ。赤や緑色のパラソルの下では、ビーチベッドにもたれて昼寝をしたり、読書したりする人たちも。波打ち際からゆっくりと海に入り、胸の深さまで来たところで、黄色や黒の影が動いた。海中をのぞくと、しま模様が鮮やかな熱帯魚が目の前を悠々と泳ぎ回っていた。




















