【本文】

  1. トップ
  2. 旅だより
  3. グレートバリアリーフ
グレートバリアリーフ

グレートバリアリーフ 豪クイーンズランド州 サンゴの海と太古の森

フィッツロイ島ではシュノーケリングなどのマリンスポーツが手軽に楽しめる=オーストラリア・クイーンズランド州で

フィッツロイ島ではシュノーケリングなどのマリンスポーツが手軽に楽しめる=オーストラリア・クイーンズランド州で

 機中で一夜を過ごし、早朝のケアンズ国際空港に降り立てば、2つの世界自然遺産はもうすぐそこ。サンゴ礁群の「グレートバリアリーフ」と、太古の森を残す「クイーンズランドの湿潤熱帯地域」。海と陸の世界遺産が隣り合う、オーストラリアの大自然が迎えてくれた。

 高速艇で約45分、グレートバリアリーフの玄関口にあるフィッツロイ島は、手軽な日帰りツアー先として人気だ。ブルーとグリーンのグラデーションの海に浮かぶ小さな島は、真っ白な浜辺に縁取られている。早速、シュノーケリングの道具を借りて海へ飛び込んだ。

 海岸からわずか数メートルでカラフルなサンゴ礁が見えてきた。赤、黄、紫・・・驚くほどの色彩の豊かさに心躍らせていると、体長20センチほどの青緑に輝く熱帯魚たちが目の前を横切った。さらに沖へ進むと、黄色や青の小さな魚の群れが次から次へと現れた。海底に目をやれば、大きなイソギンチャクがゆらゆら。紫色のヒトデも見える。

 
巨木の海を滑空するジャングルサーフィン=デインツリー国立公園で

巨木の海を滑空するジャングルサーフィン=デインツリー国立公園で

 波に揺られてのんびり海中散歩しているとビックリ。サメに遭遇した。体長は50センチほどだが、どう猛そうな表情はやっぱりサメ。私が必死に方向転換しようとバタついていると、サメはこちらを気にかける様子もなく悠然と岩陰に去っていった。

 もうひとつの世界遺産、ケアンズの北に広がるデインツリー国立公園の熱帯雨林ではジャングルサーフィンに挑戦。1億3000万年前の姿を今に残す原生林を樹上から満喫した。

 薄暗い森に分け入り、高さ20メートルほどの巨木の上部にたどり着くと、視界が開けて緑の海がどこまでも広がっていた。そこから木の幹にくくりつけたワイヤを伝って次の木まで一気に滑空する。森の空気を全身に浴びて風を切れば、かなりのスピードが出てスリルも満点。まるで鳥かムササビ、密林の住人になった気分だ。はるか遠くに目をやれば、森の上に浮かぶようにグレートバリアリーフのクリアブルーの海が見えた。

 
あっという間にカニを仕留めたウォーカーさん=クーヤビーチで

あっという間にカニを仕留めたウォーカーさん=クーヤビーチで

 この地域で自然とともに暮らしてきた先住民アボリジニのククヤランジ族の文化を学ぼうと、クーヤビーチに広がるマングローブの干潟で伝統的な食料の調達方法を教わった。

 「ここは私たちにとってスーパーマーケットみたいなもの。何でもそろうんだ」とガイドのブランドン・ウォーカーさん。浜に咲く花をもぎ取って食べてみると、レタスのような食感。白い木の実をしぼって出る液は目薬になるという。先祖たちの生活の知恵が今も生きている。

 さらにカニ捕り用のモリを手に、見渡す限りの干潟を素足で歩き回った。泥に足を取られながら、すっかりワイルドな気分になって必死にカニを探し回ったが、慣れない私は一向に見つけられない。2時間近く歩いて収穫はゼロ。しかし、ウォーカーさんはさすが、20センチほどのカニを次々見つけて慣れた手つきで仕留めていた。早速、捕れたてのカニをゆでて食べると、これが絶品。ふんわりした身は海の香りがして、どんな高級料理店もかなわない味を堪能した。

 太古から暮らしを彩り続けてきた、今も手付かずに残る豊かな大自然。都会の生活に疲れたら、ここにまた戻って来よう。

 文・写真 長谷川美穂

(2013年6月28日 夕刊)

メモ

地図

◆交通
成田空港、関西国際空港からケアンズ国際空港(オーストラリア・クイーンズランド州)までジェットスター航空の直行便がある。
名古屋からも成田、関西両空港経由が便利。

◆問い合わせ
クイーンズランド州政府観光局の日本語ホームページが充実している。

おすすめ

大型三輪バイクに乗ってツーリング

大型三輪バイクに乗ってツーリング

◆宿泊
のんびり滞在派には周辺のビーチリゾートがお薦め。
パームコーブやポートダグラスにあるホテルはスパ施設が充実している。

◆体験ツアー
熱帯雨林でバンジージャンプ、渓流シュノーケリング、大型三輪バイクに乗ってツーリング、熱気球で大空散歩など、大自然体験型の工夫を凝らしたツアーが各種あり、旅行会社やホテルで相談のうえ申し込める。

◆食べ物
ワニやカンガルー肉を使った料理が味わえるレストランも。
カロリー控えめで、ヘルシー志向の地元っ子に人気だという。

◆動物園
「ワイルドライフハビタット」ではコアラを抱っこして記念撮影したり、オウムやインコと一緒に食事したりすることもできる。
入園料大人32豪ドル(1豪ドル=約93円)など。
開園時間は午前8時~午後5時。

◆買い物
ケアンズの目抜き通りエスプラネード近くで毎晩オープンする「ナイトマーケット」では、土産物や手づくり雑貨などを買うことができる。

自然・絶景の宿泊情報

一覧

    現在この情報はありません。

自然・絶景のツアー情報

一覧

    現在この情報はありません。

※掲載された文章および写真、住所などは取材時のものです。あらかじめご了承ください。

旅コラム
国内
海外