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ブーライユ

ブーライユ ニューカレドニア 天国の近く 輝く海と森

三角屋根のコテージが並ぶシェラトンのリゾートホテルと世界遺産のラグーン。バリアリーフが外洋からの波を止めている=ブーライユで

三角屋根のコテージが並ぶシェラトンのリゾートホテルと世界遺産のラグーン。バリアリーフが外洋からの波を止めている=ブーライユで

 肌寒い日本を飛び立って8時間。南太平洋の楽園・ニューカレドニア(フランス領)は暑かった。上着を脱いで、にじみ出る汗を拭きながら空港のシャトルバス乗り場へ。今、リゾートとして人気を集めているブーライユへ向かった。

 フランスパンのように細長い本土・グランドテール島の中部に位置する、牧畜と農業で発展した街。この海沿いにシェラトンが進出し、2014年8月に敷地20ヘクタールにリゾートホテル(180室)がオープン。三角屋根のカーズ(メラネシアの伝統家屋)様式の1棟建てコテージは、すべてテラス付き。山側にはコース設計の名匠、ピート・ダイ設計のゴルフ場が広がる。

 「大自然の中でぜいたくな時間を過ごす。リゾートから一歩も出ることなく、ひたすらのんびりしたい人にとっては格好の場所です」と話すのはニューカレドニアに移住して17年の現地コーディネーター、大川文子さん。日本からの誘客に力を入れるとあって、マリンスポーツなどアクティビティーは充実している。

グラスボトムボートからは、さまざまなサンゴやウミガメを観賞できる=ブーライユのラグーンで

グラスボトムボートからは、さまざまなサンゴやウミガメを観賞できる=ブーライユのラグーンで

 コテージの眼前には世界遺産のラグーン(サンゴ礁によって囲まれた海面)が広がる。早速、グラスボトムボートに乗った。水深は1~3メートル。透明度は抜群で、ガラス張りの舟底に色とりどりのサンゴや熱帯魚、アオウミガメやマンタも現れる。見ているだけでは飽き足りない若者たちは海中に飛び込み、シュノーケリングを楽しむ。

 群島を取り巻くニューカレドニアのラグーンは世界最大規模。バリアリーフ(堡礁(ほしょう))の長さは1600キロメートル、面積2万3400平方キロメートルは関東平野の1.4倍の広さだ。観賞ポイントへとボートを運転する案内人は「ニューカレドニアのラグーンには1万5000種の海洋生物がおり、サンゴは300種以上。生きものたちにとっては天国」とPRに余念がない。

 かなり沖に出たはずなのに、そのはるか沖に波が打ち寄せる光景は不思議な感じがする。バリアリーフが外洋からの波を止めているのだ。翌日、丘の上から見渡すと、そこは空と海が一体となった絶景。浜辺からエメラルド色のラグーンが広がり、外洋は群青色。まさに青の織りなすグラデーションといったところか。

手に持った機械で鳥の鳴き声を飛ばして仲間を呼ぶガイドのイザベル・ジョリさん=ファリノの巨大シダの森公園で

手に持った機械で鳥の鳴き声を飛ばして仲間を呼ぶガイドのイザベル・ジョリさん=ファリノの巨大シダの森公園で

 ニューカレドニアといえば、映画にもなった森村桂さんの旅行記「天国にいちばん近い島」。青い海とビーチだけでなく、実は山間部などの自然も魅力が満載なのだ。孤島ということもあり、生物は固有種の宝庫。木々や花など、ニューカレドニアの約4000の植物の実に8割が固有種だという。ブーライユの郊外の町、ファリノの「巨大シダの森公園」を訪れた。

 高さ十数メートルの木生シダの森が広がり、「ジュラシック・パーク」さながらの密林。そしてここは野鳥観察が楽しめる。鳥専門ガイドの、イザベル・ジョリさんによると、国鳥の飛べない鳥、カグーをはじめ、鳥の固有種は23種もあるという。

 獲物を捕まえる天才、カレドニアガラスを見つけた。ジョリさんは「倒木の中に潜むカミキリムシの幼虫に小枝をかませ、釣り出して食べます。堅い木の実は落下させて割ります」。日本のカラスと見た目は変わらないが、何と道具を使いこなす。その決定的瞬間を目撃できなかったのが残念だ。

 ブーライユで2泊。宝石色の海と、太古からの山の大自然を堪能し、“プチ・パリ”と呼ばれる首都ヌメアへ向かった。

 文・写真 牧田幸夫

(2018年2月9日 夕刊)

メモ

地図

◆交通
ニューカレドニアへは成田と関西から直行便で約8時間。
グランドテール島の中部に位置するブーライユは、トントゥータ国際空港から車で2時間弱、首都ヌメアからは2時間半。
ホテルまで運行するシャトルバスの利用が便利。

◆問い合わせ
ニューカレドニア観光局東京オフィス=電03(4360)5791

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★ニアウリ
殺菌、消毒効果が高いニアウリの木が繁殖したおかげでニューカレドニアは伝染病が発生しなかったとされる。
抽出したエキスはアロマオイルとして人気。
国際空港近くの町、ブルパリで蒸留所を営むジャン・ルクさん(65)は「体調の悪い時はオイルのにおいをかいでみて」。
ミニボトルなら500パシフィックフラン(約500円)と値段も手ごろ。

★蜂蜜
昔ながらの製法が守られ、すべてオーガニックで非加熱。
ラフォアでお店を経営するステファン・ルクレアさん(50)は「日本では味わえない花の香りがします」。
ニアウリやマングローブなど珍しい種類も多い。固有植物豊富とあって蜂蜜の味わいも多彩。

★朝市
5時から始まるヌメアの朝市は街の元気の源。
野菜や果実をはじめ、水揚げしたばかりの魚介が並ぶ。
ローカルなお土産も豊富でウニのトゲでつくったネックレスや鳥の羽根のピアスも人気。
月曜休み。

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