巨大なヒカゲヘゴが生い茂る金作原原生林
手織りの技さえる大島紬
ピッピッ、チチチ、ジージー。耳を澄ますと、野鳥の鳴き声があちこちから聞こえてきた。ここは、奄美大島(鹿児島県)、名瀬市郊外の金作原原生林。希少野生動植物の保護地だ。
入り口の看板には天然記念物のオオトラツグミやルリカケス、オーストンオオアカゲラなどが描かれ、期待に胸が膨らむ。「ハブに注意」の看板もあり、足元が気になる。
亜熱帯の森に踏み入ると、頭上を覆う巨大なヒカゲヘゴ、樹齢百年を超すイタジイやイジュが密生し神秘的。幹がウロコ模様のヒカゲヘゴを軽くノックしてみた。意外に軟らかな感触。ウロコ模様は古くなった葉が落ちた跡で、その数で樹齢が分かるという。こずえで色鮮やかな野鳥たちが羽を休めている風景を想像してみた。奄美の自然に魅せられた孤高の画家・田中一村がスケッチブックに筆を走らせている姿が浮かんだ。
ここには国の特別天然記念物アマミノクロウサギも生息。草陰で息を潜めこちらの様子をうかがっていたかもしれない。想像を膨らませながら山を下った。途中、黄色く染まったポンカン畑が、冬の山に彩りを添えていた。
野鳥たちは、原生林だけではない。島内を移動中、ルリカケスやサシバ、クロサギなどを見掛けた。





















