塩田平は自然と歴史の街
田園地帯が広がる塩田平には国宝や重要文化財など多くの古刹が多く、別所温泉も含め信州の鎌倉と呼ばれている。
前山寺は塩田城の祈願寺という性格を持った寺で、かつて信濃でも有名な学問所だったそうだ。三重塔は「未完成の完成の塔」といわれる。たとえば、一層には扉も窓もあるのに二層・三層にはそれがなく、縁や手すりもない。しかし、その方がすっきりしてよいという人が多いので、そう呼ばれるそうだ。
ぜひ訪れてほしいのは「無言館」。太平洋戦争で命を落とした戦没画学生たちの遺作を展示しているが、作品の短い説明文だけで、思わず涙があふれる。画学生たちの遂げられなかった想いを偲ぶため、建物は十字架の形をしている。
八角形の三重塔がある「安楽寺」は、北条氏の庇護を得て栄えたが、室町時代以降衰退し、古い建物はこの塔を残すのみ。四重塔に見えるが、一番下の屋根に見える部分は「裳階」(もこし)と呼ばれるひさしで、中国の様式。長野県初の国宝でもある。
3つの外湯がある別所温泉は、北条氏が別院として使っていたことから「別所」という名前がついたといわれている。木曽義仲が上洛を伺っていた頃や、北条氏が信濃の守護職のときの憩いの場、さらに戦国時代の真田一族が英気を養ったという歴史ロマンあふれる温泉だ。(取材日:2007年8月24日)




















