表情豊かな富士に見入る
富士山を仰ぎ見る高級リゾート地「箱根」。熊野古道、知床、石見銀山など次々生まれる世界遺産の地が脚光を浴び、歴史ある地といえども下火では、と思って出かけた。しかし、神奈川県箱根町役場によると、昨年度、訪れた人は1925万人。魅力を探った。
「富士山は箱根の宝。箱根から見るのが一番」。芦ノ湖遊覧船の営業マネジャー岩倉忠行さんは力説する。「湖面に映る逆さ富士、駒ケ岳ロープウェー山頂から見る浮かぶ富士など、それぞれ雰囲気が違う。これが日本人ならずともたまらない」。今、山頂に雪はないが、初雪も近い。富士山測候所のデータによる平均初雪日は9月14日。
名古屋からは遠いイメージがある箱根。新幹線とタクシーを使えば、初秋の湖畔まであっという間の2時間だ。弥次喜多道中よろしくのんびりなら、登山電車、ケーブルカー、ロープウエー、海賊船を乗り継げば、刻々と変わる景色が満喫できる。取材中、中国人など外国人の観光客が多いのも目立った。
秋の見どころは、標高660メートルにある仙石原のススキ。約18ヘクタールの湿地に見渡す限りススキの草原。人の背丈よりも高い。天高い青空の下、光線の具合で金、銀色に見え、風になびいて幻想的だった。「穂の出具合は例年並み。見ごろは下旬からでしょう。ピーク時には1日5千人ほど来ますよ」と役場の職員。





















