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ジョホールバル マレーシア 花開く多民族の文化

白い壁が美しいスルタン・アブバカール・モスク
白い壁が美しいスルタン・アブバカール・モスク

 ジョホールバルはマレー半島南端、シンガポールと隣接するマレーシア第2の都市。ジョホール王国が栄えた歴史を持つ。日本がサッカーW杯初出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」で記憶している人も多いだろう。降り立ったのはマレーシアではなくシンガポールのチャンギ空港。ジョホールバルはこちらのほうが近いのだ。車で橋を渡ってマレーシア領内に。

 マレーシアは、主流を占めるマレー系住民に加え、中国系、インド系などがそれぞれの文化を保持しながら共存している。

 現地ガイドのザックさんは「この国をよく表しているのはカレンダーだよ」。国民はイスラム教徒が多いが、イスラム暦に加え、中国系の旧暦、インド系のヒンズー暦、それに西暦が同時に印字され、それぞれの祝祭日がすべて書き込まれている。「だから、学校の子どもは休みが多いネ」(ザックさん)

 最初に向かったのは「王宮博物館」。真っ青な屋根瓦と白い壁が美しい。「この瓦はサンシュガワラです」。現地の物かと思ったら、愛知県の三州瓦。1920年、当時の国王が訪日した縁で、庭に茶室も造られていた。親日的といえば、観光村の「カンポン・モハマド・アミン」で、女性たちが「アンクロン」という楽器で「上を向いて歩こう」を奏でてくれた。南国らしい素朴な調べに心が和んだ。

 スルタン・アブバカール・モスクの庭園を気持ちよく散策していると、はるか100メートル先の路上に止めた車から強烈な香りがしてきた。

 「ドリアンだ!」

 果物の王様の異名をもつフルーツ。一度は現地で食べてみたかった。ザックさんから注意事項が伝えられた。胃で発酵して腹痛を起こすので、ビールや炭酸飲料と一緒に食べない、ドリアンの成分は体温を上げるので、食後は体温を下げるためマンゴスチンを食べる-だとか。

 ドリアンを口に。食感はクリームチーズ。感覚が嗅覚(きゅうかく)に集中しすぎたせいか、味覚がうまく働かなかった感もあるが、むせるほどの芳醇(ほうじゅん)な甘みが舌に残った。

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