丸と四角が造り出す開放的な空間
ガラス張りの壁伝いにグルッと館内を一周。天井へと伸びる朝顔の色鮮やかな緑が映り込む。白い壁が外の光を誘い込み、開放的な明るい空間を創る。現代美術の展示に適したホワイトキューブの展示室が特徴の21世紀美術館は、無料で作品を鑑賞できるエリアが多く家族連れも多い。楽しそうな子どもの声が響く館内は、美術館というより近くの公園に遊びにきているよう。
まずは作品の中でも人気の高い「レアンドロのプール」へ。まるで本物の水の中にいるように見えるプールに子どもたちは大はしゃぎ。次に訪れた「タレルの部屋」は、四角にくり抜かれた天井が空を切り取り、そのまま一枚の絵のように展示されている。刻一刻と変化する“自然”という作品にしばし見入ってしまう。展覧会・イベントもほぼ毎週行われており、ついついまた訪れたくなる魅力の一つとなっている。大学の卒業展なども行われているようだ。
館内のカフェで一休みして、一度外へ出てみる事に。日本三名園の兼六園に隣接する形で建つ美術館周辺は、少し足を伸ばせば茶屋街や金沢城址など見所も多い。古き良き街並が残る金沢市内。歴史に培われた伝統の文化の中で、新しい可能性を重視し、斬新なデザインが景観を損なうことなく共存できる街は類を見ないだろう。それは全てにおいて「開放感」が支配する美術館が、まるで空気のように街に溶け込んでいるためだろうか。多くの名工が残される街からか、芸術への関心が高いのはこの街の文化なのかもしれない。




















