境内からの眺望 必見
落語に「大山詣(おおやままい)り」というのがある。「そろそろ、お山のころだから、みんなに集まってもらった」-そんな大家さんの言葉で始まる。町内の衆が今年も、そろって大山詣りに出かけるのである。ただし問題は一行の熊さん。この男、酒癖が悪い。毎回、けんかざたを起こす。
そこで、道中、けんかをした者は頭をそる取り決めをする。江戸時代、これはかなりの罰だった。
果たして、お詣りがすんでの帰りの宿で熊さんは大暴れ。約束通り、寝込んでいる間に頭を丸めてしまう。こうして騒動が起きるのだが、ここで、てんまつを紹介すると長くなる。
ただしこの落語、「大山詣り」とあるものの、ほとんど大山の説明がない。大家さんが“お山”と言っているように江戸時代、この山に講中を組んで出かけるのは年中行事のようなものだった。江戸っ子の間ではとりわけ人気があった。なにより富士山、お伊勢さん、熊野参詣よりも近いうえに、若者の通過儀礼といったこともあった。
では、大山とはどのあたりなのか。正式の地名は神奈川県伊勢原市大山。大山阿夫利(あふり)神社という。本社は海抜1252メートル。下社は700メートルの山中である。





















