水の都、琵琶湖を往来する船の寄港地

かつて近江商人と呼ばれる「あきんど」がいた。天秤棒一本の行商から商いの舞台を全国から海外まで広げ、現在の日本経済の基本になったとも言われている。その拠点として栄えた街「近江八幡」。日牟禮八幡宮や八幡堀には美しい風情が残り、商業区の中心であった新町通りには重厚な瓦屋根の商屋が並ぶ。
かつては城へ物資を運ぶために重宝された八幡堀も、昭和に入ると川底に蓄積したヘドロで見る影をなくし放置されていた。それが1975年、「よみがえる近江八幡の会」の設立で市民全体の運動によって今の美しい姿を取り戻したのだという。史料館ではその当時の歴史や、近江商人について知ることができる。町屋に並ぶ建物がそのまま博物館として利用されているので、展示物だけでなく、その当時の建築や生活様式がうかがえる。
八幡堀沿いを神宮の方へ向かって歩く。堀はいつも豊富な水量を保ち、観光客を乗せた遊覧船が行き交う。時代劇のロケ地としても使用されているので、運がよければ見物できるかもしれない。通路を行く石畳や川辺を彩る柳。水辺というのは人の心を落ち着かせる何かがあると思う。この辺りから急に人が増える。八幡神社へお参りする人や、八幡山へ登る人、通り沿いにあるお店でお土産を探す人などで一番の賑わいを見せている。露店で売られている団子をほおばり、お茶をいただく。水郷を吹き抜ける秋風に冬を感じた。
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◎車の場合/名神高速道路「竜王IC」より約20分
◎電車の場合/JR琵琶湖線「近江八幡駅」より「長命寺行」バス約10分「大杉町」下車
滋賀県近江八幡市鷹飼町(近江八幡)
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取材担当者から
近江八幡は西洋建築を手懸けた建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの記念館があり、和と洋二つの建築様式が調和している。建物を見て歩くだけでも見応え充分だ。八幡堀では昔さながら、水路を往く屋形舟で水郷めぐりを楽しめる。城のあった八幡山にはロープウェイで登る事ができ、山頂からは安土の景色が広がっていた。

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