源泉から直接引湯、熱めで湯量もたっぷりの良泉
渋温泉は温泉街のいずれかに宿泊すれば、そこで外湯の入口の鍵を貸してもらえる。その鍵を持って、旅館や土産屋で購入できる手拭い(300円)に各湯の入口にあるスタンプを押し、九つの湯を巡った後、総仕上げとして温泉街の裏山にある急な78段の階段を上る「高薬師」さんでお詣りすれば満願成就する。これを「巡浴外湯めぐり」という。もちろんスタンプなしでも外湯めぐりはできる。外湯はそれぞれ効能が違い、湯の色も異なる。
渋温泉の歴史は古く、僧行基が諸国行脚の折り発見した一番湯の「初湯」は、行基が托鉢の鉢を洗ったところから「鉢湯」と呼ばれたのが、いつのまにか「初湯」となったそうだ。「外湯は長い歴史のなか、地元の人が労力を出し合い、人々の「いこいの場」として共同浴場(外湯)がつくられた」と石鹸とタオルを持って入浴してきた地元のおじいさんが話してくれた。もともと地元の人々がともに語らうための外湯だから、現在では宿泊者を1日だけの地元民として受け入れてくれ、外湯に入湯させてくれているのかもしれないと思った。また外湯には、番外薬湯「信玄かま風呂」がある。ここは宿泊者以外でも入浴できる。武田信玄の隠れ湯「薬湯寺の湯」と呼ばれ、湯治に利用されてきた和式サウナ風呂だ。
熱めで、湯量たっぷりの「かけ流し温泉」渋温泉には、そのほかに葛飾北斎の川柳の句碑が187もある歴史深い温泉でもある。(取材日:2006年10月22日)




















