一足早く紅葉を楽しむ
上信越自動車道「信州中野IC」から外湯めぐりで有名な渋温泉を過ぎると、いよいよ山道らしくなってくる。木々の色が走るにつれ赤くなってくるのを実感する。スキーに出掛けるときの一面銀世界の道と同じ道なのに、空気が澄んでいるせいか、少し勾配がきついように見える。杉田玄白の「解体新書」や福沢諭吉の「学問のすすめ」の初版本などを収蔵する洋風木造建築の「志賀山文庫」がある上林温泉を通過すると白樺が目に入ってくる。しばらく進むと道が大きヘアピンに差しかかる手前に少し駐車できるスペースがあり、とっておきのビューポイントがある。青い空に、白樺と道路の高架と赤く染まったモミジのコントラストは、キャンバスに描かれた美しい風景画みたいだ。いや、こういう風景だからこそキャンバスに写し取るのだというのが正解なのだろう。
道路脇に小さな池が左手に現れる。紅葉こそ少ないが、鏡のような水面に映る木々が美しい。正面にサンバレーのゲレンデが見えると道路の両脇にはホテルが並び、ここからスキーのメッカが始まる。
ホテル以外に食事のとれる施設が少ない志賀高原で休憩するには、広い駐車場がある志賀高原ロープウェイ蓮池駅が便利。志賀高原のドライブインみたいな感覚だ。蓮池は、多くのスキー場へ向かう県道と、さらに横手山を登り、草津温泉へと続く国道292号の二つに分かれる。標高約2,300mの横手山から美しい形をしている笠が岳を見てから戻ることにする。木戸池を過ぎてから道は峠道となり、さらに勾配がきつくなる。もう広葉樹はなくなり、低木や笹だけになってくるが、美しい山並みが見下ろせる風景へと変化するので、これも楽しい。(取材日:2006年10月22日)




















