盆や正月に帰れなくても、キリコ祭りには帰って来い
「キリコ」とは、切子灯篭を縮めて切篭(キリコ)と書く。能登半島では7月から10月中旬までの間、半島のどこかでキリコ祭りが催されているとの話を聞いたことがある。とは言うものの、奥能登らしきとのことで、とりあえず別名軍艦島とも呼ばれる「見附島」へ。正面から見ると本当に船の先端を見ているようだ。浜からつながる踏み石を並べた細い通路を使って、ふもとまで行くことができる。高さは28m、頂上の木々から鳥の声もかすかに聞こえた。
半島の海岸線を走る1本道をさらに奥へと進む。路肩の広場に人が集まっている。その中心には何やら山車のようなものが…。ひょっとするとキリコ?場所は伏見と呼ばれる集落。そこの出身者が全国から祭りのために集まり、準備をしているところだった。ここでは、女性のような着物に刺繍入りの前掛けをして、火を点けたわらの上を神輿を担いで練り歩くという。キリコは午後4時に神様を迎えに行き、夜中に送るための行灯の役目をするらしい。それぞれ集落ごとに悪疫ばらいや占い神事、収穫祝など祭りの主旨も異なり、それぞれ各地のキリコ自慢があるとのことだ。「ぜひ、2日後の祭りを見ていってほしい」と言われたが、断念せざるを得なかった。能登の人は、「盆や正月に帰れなくても、キリコ祭りには帰って来い」といわれるほどこの祭りに熱い想いが寄せられている。ぜひ、祭りを見てみたいものだ。(取材日:2006年9月21日)




















