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【岐阜】長良川、小瀬鵜飼い開幕 施設も整備し観光客増に期待

ジャンル・エリア : 岐阜  2009年05月12日

かがり火が川面を照らす中、勢いよく水中に潜る鵜の姿を屋形船から眺める乗船客=関市小瀬の長良川で

かがり火が川面を照らす中、勢いよく水中に潜る鵜の姿を屋形船から眺める乗船客=関市小瀬の長良川で

 長良川を舞台に、1300年にわたって受け継がれてきた長良川鵜飼(岐阜市)と小瀬鵜飼(関市)が11日、開幕した。今年は一帯の施設が整備されて伝統の町全体の魅力がアップし、観光客増に期待が高まっている。岐阜市内ではアユの初競りも行われ、熱気十分のシーズン幕開けとなった。(柴田久美子、丸田稔之、久下悠一郎、青山直樹)

 

◆川原町通り景観 「和」のイメージ

 鵜飼観覧船の乗り場がある川原町通りでは、町のリニューアルを祝う式典があった。伝統ある鵜飼いのイメージに沿い、建物や道路の景観を「和」で統一した。式典で、細江茂光・岐阜市長は「文化的、歴史的な資産に磨きをかけたい」と意気込みを語った。

 市は今年、鵜飼観覧船事務所と待合所を改築、格子戸などを取り入れた。川原町通り沿いは電柱を撤去。地道風や石張りに舗装し、昔ながらの町並みに。国土交通省中部地方整備局の佐藤直良局長は「長良川は全国でベスト3に入るほどの川。岐阜は人々を癒やす町だ」と祝辞を述べた。市は「川原町広場」も開設。約4800平方メートルで木造の休憩所や芝生、ベンチがある。

町家が並ぶ川原町通り近くに開設された川原町広場=岐阜市内で

町家が並ぶ川原町通り近くに開設された川原町広場=岐阜市内で

◆宮内庁鵜匠実演 木造船進水式も

 観覧船乗り場前では宮内庁式部職の杉山秀二鵜匠による鵜飼い漁の実演や安全祈願祭、市鵜飼観覧船造船所でできた木造船「紅雲丸」(20人乗り、掘りごたつ式)の進水式も。10月15日までのシーズンで12万人の乗船客を見込む。予約は約7万8700人で前年より微増という。

◆商業施設が開業 体験陶芸教室も

 観覧船乗り場に近い長良川左岸の岐阜市西材木町では、商業施設「ナガラガワ・フレーバー」がオープン。ベーカリーとカフェ、インテリアショップ、ギャラリー、体験陶芸教室の5店舗が並んでいる。婚礼・レストラン業のエルフラット(同市菅生)が運営。パンは保存料無添加、家具は一枚板を使うなどこだわりの商品を集めた。木材の保管蔵を改装し、場内は和の雰囲気がただよう。同社は「古き良きまちを大事にしながら新たな文化を発信したい」。売り上げは年3億円を目指す。

 開店は午前10時-午後7時で定休日は火曜日だが、12日は特別に営業する。

 また、待合所では岐阜市の花道彩花流家元、辻実彩誉さん(64)による生け花が展示された。「伝統文化を守るため、何か手伝いたい」と毎年続けている。

初競りで取引された天然アユ=岐阜市で

初競りで取引された天然アユ=岐阜市で

◆天然アユ初競り、掛け声威勢よく

 岐阜市茜部新所の市中央卸売市場では11日早朝、天然アユの初競りがあり、取れたてのアユが威勢のいい掛け声で競り落とされた。

 この日、アユ漁が解禁となった岐阜市内の長良川から、1枚あたり約1キロのせいろ46枚が入荷。午前6時から始まった初競りには地元の仲卸業者ら約40人が集まり、大きさや見栄えなどをポイントに、5000円から最高値2万6000円で落札した。

 同市場によると、この日のアユは大小混じりで平均13センチ。発育はやや小振りだが、例年を上回る遡上(そじょう)数が確認されているという。

◆小瀬でも伝統漁法、幻想的に

 関市小瀬、池尻の長良川河畔で開幕した小瀬鵜飼は、小規模ながら漁の様子を間近に見られるのが特徴。好天に恵まれた初日は水面も静かで、乗船客は幻想的な伝統漁法を堪能した。関係者は、夕刻の神事で期間中の無事を祈願。日没後、屋形船の乗船客は、闇に浮かぶかがり火の下で漁をする鵜舟とともに川面を下る「狩り下り」で、獲物を求めて何度も水に潜る鵜たちに拍手と歓声を送った。その後、川岸に屋形船を止めて通過する鵜飼いの様子を眺める「つけ見せ」も楽しんだ。

 小瀬鵜飼の乗船客数は昨年、東海北陸道全線開通の効果で7年ぶりに1万人を超えた。今年は、鵜飼い会場まで車で5分の東海環状自動車道・関広見インターチェンジが4月に開通しており、昨年に続く客入りが期待される。

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