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【愛知】揚輝荘が市文化財に 松坂屋創業家の別荘

ジャンル・エリア : 愛知  2008年05月28日

山荘風の外観で迎賓館として使われた聴松閣=名古屋市千種区法王町で(市提供)

山荘風の外観で迎賓館として使われた聴松閣=名古屋市千種区法王町で(市提供)

 松坂屋初代社長の伊藤次郎左衛門祐民(すけたみ)(1878-1940年)が建てた名古屋市内を代表する別荘建築、揚輝荘(ようきそう)(千種区法王町)が市の有形文化財に指定された。これで市の指定文化財は110件になった。

 
 揚輝荘は覚王山の丘陵地にあり、祐民が1918(大正7)年から20年を費やし、3万5000平方メートルの広大な敷地に、大小30の建物を移築・新築した。

 皇族や文化人、政財界の要人の社交場で、園遊会などが催され、「名古屋の迎賓館」と呼ばれた。戦前はアジアの留学生の寄宿舎にも使われ、戦後は進駐軍が接収する変遷もたどった。昨年、不動産会社が北園と南園の敷地計7500平方メートルと建物を市に寄贈した。

 指定されたのは、市が所有する5棟の建物。聴松閣(ちょうしょうかく)は木造地下1階、地上3階建ての山荘風の迎賓館で、地下にインド様式の舞踏室もある。

聴松閣に掛かる白雲橋。京都・修学院離宮の千歳橋を模している=名古屋市千種区法王町で(市提供)

聴松閣に掛かる白雲橋。京都・修学院離宮の千歳橋を模している=名古屋市千種区法王町で(市提供)

聴松閣に掛かる白雲橋。京都・修学院離宮の千歳橋を模している=名古屋市千種区法王町で(市提供)
写真

 木造2階建ての伴華楼(ばんがろう)は和洋折衷が特徴。移築した尾張徳川家の伝統的な邸宅に、東海建築界の巨匠、鈴木禎次が設計した洋間を建て増した。北園の池に掛かる白雲橋(はくうんきょう)は、京都・修学院離宮の千歳橋を模した造りとなっている。

 市は「近代名古屋を象徴し、文化的に価値が高い。和洋の優れた意匠と技術が駆使され、建築史上、貴重」と説明。市は老朽化した建物を復元する構想も進めており、当時の姿を保存して活用する。

 一般にも公開し、北園の庭園は月曜日と年末年始を除き、午前9時半から午後4時半まで無料で見学できる。申し込みは不要。建物については、伴華楼をガイド付きで見学できる。土曜日と毎月第2、第4水曜日に行い、往復はがきで申し込みが必要。問い合わせは、揚輝荘=電052(759)4450へ。

 (白石亘)

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