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【静岡】奥大井でエコ旅を 静岡空港発 南アルプス着

ジャンル・エリア : 静岡  2008年06月08日

林道の最奥部にある二軒小屋ロッジ
林道の最奥部にある二軒小屋ロッジ

 静岡空港開港を控え、大井川源流部の奥大井・南アルプス地域(静岡市葵区)で、環境保全に配慮しながら自然とふれあうエコツーリズムを促進するため、企業や観光協会、行政でつくる実行委員会が「モデル・エコツアー」を企画した。同行した5月末の1泊2日の旅は、同地域でのエコツーリズムの可能性を期待させる内容だった。 (静岡総局・佐野太郎)

 
 島田、牧之原両市の静岡空港建設地からバスと大井川鐵道・井川線、ワゴン車を乗り継ぎ、中部電力の畑薙第一ダムまで5時間余。その先は、一般車の乗り入れが規制される林道で、東海パルプの社有林(2万5000ヘクタール)が広がる。さらに凸凹道に1時間ほど揺られ、林道の最奥部にある2軒小屋ロッジにたどり着いた。

山々が迫る見晴らし台に立つエコツアー一行=いずれも静岡市葵区で
山々が迫る見晴らし台に立つエコツアー一行=いずれも静岡市葵区で

 「あそこにカモシカがいますよ」。森林インストラクター菅功さん(62)=島田市伊太=が指さした先、大井川対岸の崖(がけ)からわれわれを警戒するように、1頭がこちらを向いていた。

 宿泊は登山基地として知られる椹島(さわらじま)ロッジ。都会の喧騒(けんそう)から離れ、満天の星を見るナイトツアーを楽しんだ。

 翌朝、ワゴン車は30分ほど林道を上った見晴らし台へ。千枚岳(2、879メートル)など雪をいただく山々が眼前に迫る。冬景色の山頂付近から新緑のふもとまで、季節の移ろいが映る眺めに「こんなに懐が深いのか」と口をついて出た。

 ツアー実行委は、県や静岡市、東海パルプグループで山小屋を管理する東海フォレストなどで構成。来年3月に開港予定の静岡空港を起点に、同地域への旅行ルートを体験してもらうために、県内外の旅行や交通事業者ら16人を招いた。
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 絶景ポイントの案内や、動植物などを解説しながらのトレッキング、山菜料理などのメニューが用意され、参加者は高く評価。一方で林道の長時間移動など課題も浮かんだ。「飛行機から乗り継いで来るには苦痛。所々での観光など時間の長さを感じさせない工夫を」との指摘もあった。

 南アルプスは、静岡や長野、山梨の周辺3県で世界自然遺産登録を目指す取り組みが始まっている。それらを視野に入れ、この地域にふさわしいエコツアーを追究する必要がありそうだ。

 菅さんは「野鳥や植物観察、キノコ探索など素材はいくらでもある。登山客だけでなく、一般客も受け入れる仕組み作りが、自然の大切さをあらためて広めることにつながる」と話した。

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