【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 熊野古道の『熊野列石』 和歌山県那智勝浦町

熊野古道の『熊野列石』 和歌山県那智勝浦町

ジャンル・エリア : 歴史・文化 | 近畿  2009年09月17日

山の中に延々と続く熊野列石

山の中に延々と続く熊野列石

日本版『万里の長城』

 世界遺産に登録されて5年たつ和歌山県那智勝浦町の熊野古道に、新しい魅力ができた。「熊野列石」探訪ウオークだ。

 列石とは、熊野の山々に残っている石垣で別名「猪垣(ししがき)」。総延長150~200キロと推定される。室町時代の軍記物語「太平記」に「砦(とりで)を二重三重に結い回し」という記述が残っているが、何のためにいつどうやって造られたかは分からない。

 保存状態のいい同町高津気(こうづけ)地区の約4キロを2時間半かかってガイドの大久保彰さんと歩いた。一帯の山は大石がごろごろしており、その石を利用したと思われる。石垣は低い所で腰くらい、高い所で2メートルほど。こけむした状態で延々と続いている。途中にシシツボと呼ばれるイノシシを落とす穴もある。

 大久保さんは、「昭和の中ごろまで地元民が『垣普請の日』を設けて修理を続けてきた。日本版『万里の長城』ですね」と話す。人面石や平家の落人が隠れたという洞穴もあり、古代のロマンを感じつつ歩けた。

熊野本宮館

熊野本宮館

 田辺市本宮町には世界遺産の熊野本宮大社前に「世界遺産 熊野本宮館」がオープンした。紀州杉をふんだんに使った木造平屋で屋根は銅板ぶき。景観保存、情報発信の拠点だ。熊野信仰をテーマに、曼荼羅(まんだら)や参詣の変遷などの展示や写真展を開いている。

 26日、同大社で女優浅野温子の語り舞台「日本神話への誘い」。3500円。

 ▼メモ 那智勝浦町はJR紀勢線紀伊勝浦駅下車。本宮町はバスで約1時間。

 熊野列石ウオークは町観光協会が11月8日に実施。午前8時30分、紀伊勝浦駅前に集合し貸し切りバスか、現地の出発点(那智勝浦道路高架下)にマイカーで集合。募集40人。参加費1000円(昼食、ガイド料含む)。登山靴など必要。(電)0735(52)5311=町観光協会

 熊野本宮館は無休で午前9時~午後5時。入館無料。(電)同(42)0751

(中日新聞夕刊 2009年9月10日掲載)

旅コラム
国内
海外