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【静岡】一泊3000円前後で外国人客に人気 伊東の国内初“文化財ホステル”

ジャンル・エリア : 静岡  2010年09月22日

国登録有形文化財指定の旧旅館「いな葉」を買い取って開業したケイズハウス伊東温泉=伊東市で

国登録有形文化財指定の旧旅館「いな葉」を買い取って開業したケイズハウス伊東温泉=伊東市で

 大正末期から昭和初期の温泉街のたたずまいを今も残す伊東市の松川河畔に、バックパッカーズホステル「ケイズハウス伊東温泉」が8月、オープンした。東京や京都などでホステルチェーンを展開しているケイズハウス(京都市)が、3年前に廃業した国登録有形文化財の旧旅館「いな葉」を買い取って開設した。バックパッカーを対象にした国内初という“文化財ホステル”を訪ねた。 (熱海通信局・水野誠)

 
 バックパッカーズホステルは、リュックサックを背負った旅行者が利用する低料金の宿泊施設。門限などの規制があるユースホステルより自由で、部屋のタイプは数人前後の相部屋が中心。ホステル発祥のヨーロッパやオセアニアに施設が多く、世界中の若者たちに利用されている。

 同社は2003年から京都や東京・浅草、長野県白馬村、山梨県富士河口湖町などにホステルを開設し、伊東温泉は7カ所目。系列ホステルとしては初めての純和風タイプで、館内には掛け流し温泉もある。

 オープンした8月は1カ月間で約600人が宿泊。開業の1カ月前から開設準備に取り組んできた「ケイズハウス京都」マネジャーの鈴木富之さん(40)は「宿泊客は1日平均20人ほど。オープン月としてはまずまず」と評価した。

 伊東市は東京と京都の間にあって、熱海からJR伊東線で来られる。「(JRの乗り放題切符を利用する外国人客が)寄り道しても負担にならない」のを見越して開設した。これまでのケイズハウスの施設は基本的に洋風の造り。鈴木さんは「伊東温泉の施設はポテンシャルが高い。老舗旅館だった雰囲気を多くの人たちに体感してもらいたい」と言う。

玄関で記念撮影をする外国人観光客=伊東市で

玄関で記念撮影をする外国人観光客=伊東市で

 部屋は7種類のタイプがあり、和室広間を小さなついたてで仕切った最も安い相部屋のドミトリータイプ(4人、7人)で料金は3000円前後。このほかシャワー、トイレ付きの和室もあるが、安価な旅行が一般的な外国人客にはドミトリータイプが人気だ。食事は外食か自炊。室内にテレビは置いていない。

 9月中旬に滞在したドイツ人の大学生、クリスチャン・ツベッティーさん(22)とセバスチャン・ホークトさん(22)は東京、京都、広島や富士山周辺などを訪れ、3カ所でケイズハウスを利用。4カ所目になる伊東温泉はケイズハウス京都に泊まった時に知ったという。

 ホステルの良さについて2人は「スタッフがフレンドリーで、家庭的な雰囲気が良い。客の旅行者とも友達になれるし、なんといっても安く泊まれる」とすっかり気に入った様子。「伊東の自然が素晴らしいので、三泊の予定をもう一泊延ばし、四泊することにした」と居心地の良さを満喫していた。

 ケイズハウス伊東温泉では、一般の観光客や市民にも利用してもらおうと館内に喫茶コーナーを設けたほか、日帰り入浴(500円)も行っている。

 外国に長期間、滞在した経験のある鈴木さんは「旅行者にとって宿のスタッフの印象がその国の印象になる。日本に来てよかったと思われるようにしたい」と従業員教育の重要性を強調した。

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