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【岐阜】古式ゆかしく街巡る 秋の高山祭開幕

ジャンル・エリア : 岐阜  2008年10月10日

子どもたちを乗せて町内を回る屋台

子どもたちを乗せて町内を回る屋台

 絢爛(けんらん)豪華な祭り屋台が曳(ひ)きそろえられる「秋の高山祭(八幡祭)」が9日、高山市内で始まった。この日は最高気温が平年より5・2度高い25・3度の好天となり、光り輝く屋台やからくり人形の奉納が観光客を魅了した。 (南拡大朗、白山泉、並木智子)

 
 修理中の鳳凰(ほうおう)台を除く八幡祭の屋台10台が午前9時ごろから、桜山八幡宮の参道などに曳きそろえられた。正午と午後3時の2回、境内で布袋台のからくり奉納があった。

 午後1時からは、鳩峯(きゅうほう)車など3台が町を曳き廻(まわ)された。おはやしや獅子舞、闘鶏楽、裃(かみしも)姿の警護の人たちなどの祭り行列も古式ゆかしく町を巡った。

 同日夕までの観光客数は14万1000人と、悪天候だった昨年を3000人上回った。5カ所で実施した通行量調査は乗用車約1万3000台、バス約400台で、ともに昨年比6%増。市は「東海北陸自動車道全通で日帰り客が増えた」と分析。宿泊客数は昨年並みだった。

 ○…桜山八幡宮に近い高山市八幡町の高山北保育園の園児118人は、祭りに合わせ、裃や巫女(みこ)姿で八幡宮周辺を練った。

 祖父母や父母約20人が、みこしをかついだり、鉦(かね)をたたいたりして参加。園児は元気よく「わっしょい」と声を上げ、練り歩いた。巫女姿の森田真奈ちゃん(5つ)は「衣装をきれてうれしい」と話していた。

 ○…ハンガリー出身で高山市大新町のチャバ・リーヴィースさん(48)は、水門組の代車を初めて曳いた。

 屋台がない組は、荷車のような代車で祭りに出る。リーヴィースさんは1992年に来日。6年前から同市内に住み、印刷会社に勤めている。今回、大新町5丁目の水門台の人に誘われて、祭りに初参加した。

 わら草履は足のサイズが29センチのリーヴィース用に特注。初めてのわら草履は履き心地がよく「軽いし、すべらなくていい」。途中、底が壊れ履き替える場面もあり「体重が90キロ以上あるから」と笑って話した。

闘鶏楽で町を練り歩く子どもたち=いずれも高山市内で

闘鶏楽で町を練り歩く子どもたち=いずれも高山市内で

闘鶏楽で町を練り歩く子どもたち=いずれも高山市内で

 ○…御神幸(祭り行列)では獅子舞や闘鶏楽の子どもたちが町を元気に練り歩いた。

 闘鶏楽には小中高校生約40人が参加。曲「道行き」に合わせ「ヒーヨ」「ハーラ」とかけ声を合わせながら、鉦を鳴らした。

 8月中旬から10月6日まで週3回夜、練習を重ね、中学生が中心となり小学生の世話をしながら曲を覚えた。

 同市北小2年の尾崎悠也君(7つ)は「緊張したけどうまくできた」と話していた。

 ○…仙人台を曳いた左官業江原久紀さん(37)は群馬県から18年連続で駆けつけた。屋台を蔵から出したり、曳き回しでかじ取りをしたりと大活躍だ。

 江原さんは高山短大1年の時、知り合いの縁で誘われ初めて参加した。短大では和風建築を学び、左官の道へ。卒業後も毎年、休みを取り祭りに参加している。「最初の年に『来年も来てね』と言われ、組の人たちの温かさを感じた」と振り返る。

 8日午後に高山に到着。屋台組の人たちから「おかえり」と声をかけられた。「盆正月にふるさとに帰るようなもの。何年来ても変わらず、のんびりできる」と話した。

 ○…曳きそろえられた屋台の一つ豊明台(大新町)では道上和子さん(48)、桑谷弘子さん(62)、舩坂まゆみさん(59)の主婦3人が子どもたちや男性に交じって笛と太鼓を持ち、祭りばやし「大八くずし」などを奏でた。

 屋台の上は「女人禁制」とされていた。現在も大人の女性がはやしを演奏するのは豊明台だけという。7年前に生演奏のはやしが復活した際、既に子どもが少なかったため、屋台組の道上さんたちが役を買って出たのがきっかけだ。

 かつて屋台組は、働き盛りの男性の家1戸に1人が屋台ひきやはやしを務めたが、今は総出で祭りに出る家も珍しくない。桑谷さんは「昔は屋台を送り出した後、家でごちそうを作って待っていた。屋台の上で揺られて演奏すると気持ちが高ぶってくる」と話した。

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