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【富山】戦国女性の生き方たどる 利家夫人「まつ」の手紙展示

ジャンル・エリア : 富山  2011年04月21日

企画展で紹介されるまつ直筆の手紙=射水市新湊博物館で

企画展で紹介されるまつ直筆の手紙=射水市新湊博物館で

新湊博物館であすから

 射水市で見つかった加賀藩祖前田利家の妻まつ直筆の手紙を展示する企画展「利家夫人まつ」が、22日から6月5日まで、同市新湊博物館で開かれる。夫の没後、江戸で人質生活を送りながらも藩の行く末を案じていたまつの手紙を通して、1人の戦国女性の生涯を紹介する。(森木幹哉)

 
 手紙は、市内の歴史研究家が資料として保存していた古文書類の中に44通あった。瀬戸薫・富山高専教授(日本中・近世史)らが鑑定し、まつが末娘や、その夫である前田家の重臣にあてた直筆書状と確認した。

 まつは夫の死後、徳川家康の元に人質として送られ、待遇は良かったものの晩年の14年間を江戸で暮らした。この間、藩の存続を願い、徳川家との関係から京都に隠居させられた次男の処遇を案じたり、夫と死別した娘を慰めたりする手紙を江戸から送った。

 高岡開町の祖として知られる長男で2代藩主利長のことは特に気に掛けていた様子。晩年に重い病気にかかった利長に「会ってから仏になりたい」と、自分が生きているうちに再会できるよう願う内容の手紙がある。藩祖の妻として気丈に振る舞う半面、母としての顔ものぞかせる。

 同館の野積正吉主任学芸員は「夫と二人三脚で築いた藩のことを気に掛け、今でいう相撲部屋のおかみさんのような存在だったのではないか。手紙を通して戦国時代の“ファーストレディー”の生き方を紹介したい」と話している。

 5月22日午後2時からは、博物館の隣の新湊農村環境改善センターで、瀬戸教授が「『百万石の母』絶唱-芳春院の手紙を読む」と題して記念講演する(参加無料、事前申し込み不要)。博物館は入館料一般300円、中学生以下無料。会期中、26日と5月10、17、24、31日は休館。問い合わせは同館=電0766(83)0800=へ。

まつ  1547~1617年。尾張国の織田家家臣の家に生まれ、12歳で利家と結婚。利家に伴い現在の石川県七尾市や金沢市に移り住む。利家没後、出家して芳春院と名乗る。子の利長が徳川家康から謀反の疑いをかけられたため、江戸で人質とされて54~68歳を過ごした後、金沢城で没した。今回展示する手紙は、旧大門町(現射水市)の歴史研究家木倉豊信さん(故人)の家族が、昨年6月に新湊博物館に寄贈した資料の中から見つかった。
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