【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【愛知】新人アーティスト奮闘 ドームやきものワールド、23日開幕

【愛知】新人アーティスト奮闘 ドームやきものワールド、23日開幕

ジャンル・エリア : 愛知  2011年11月22日

「透明感と深みのある青が魅力」と話す前田江里奈さん=瀬戸市の瀬戸染付研修所で

「透明感と深みのある青が魅力」と話す前田江里奈さん=瀬戸市の瀬戸染付研修所で

 日本最大級の陶磁器市「ドームやきものワールド」(中日新聞社など主催)が23~28日、名古屋市東区のナゴヤドームで開かれる。新人アーティスト展には「せともののまち瀬戸」で次世代を担う2人も出展。瀬戸染付研修所研修生の前田江里奈さん(32)=長久手町岩作中根原=と、新世紀工芸館研修生の前啓典(よしのり)さん(38)=瀬戸市西本町=に、陶芸に懸ける思いを聞いた。 (水越直哉)

 
◆繊細な色の変化、工夫

 奈良県出身で、地元の短大では油絵を専攻していた。同級生の陶芸作品などを見て「工芸は日常で使ってもらえて、いいな」と、憧れを抱いたのがきっかけだった。学び直すためにと4年間働いた資金で、県立芸術大へ入学し、同大大学院を修了後の今年、瀬戸染付研修所の研修生となった。

 瀬戸染付の、透明感と深みのある青が好きだ。「描き方やうわぐすりをちょっと変えるだけで色が変わる」。繊細な特徴と格闘しつつ、徐々に色の濃さを変えるグラデーションに力を入れる。

 土は瀬戸と九州・有田のものを調合して焼き上げる。器には地元でスケッチしたオオデマリなどの花を描き込む。「全体はふわっと丸い感じですが、どこかにキリッとした部分も入れ、めりはりを大事にしています」。こだわりがちりばめられた作品ばかりだ。

◆手描き、黙々と丁寧に

草花などの文様をあしらった瀬戸染付を出展する前啓典さん=同市の新世紀工芸館で

草花などの文様をあしらった瀬戸染付を出展する前啓典さん=同市の新世紀工芸館で

 大好きなサーフィンで事故に遭い「何を楽しみに生きればいいのか」と絶望していたときに、陶芸の道に出合った。広島市から瀬戸窯業高校専攻科に入学したのは、35歳の春だった。

 前さんの瀬戸染付は、表面をいくつかに区切り、それぞれに草花や鳥などを描く文様デザインが中心。各面には一つとして同じ文様は描かれない。

 事故で視力を弱めた影響もあり、一日に描ける作品は茶わんだとわずか三つ。「ちまちま描くのが好き。性に合ってる」と、黙々と丁寧な筆遣いで作品に向き合う。

 「正直、手描きで時間がかかって、もどかしい」とも思うときがある。それでも、「描くのが好きですから、一つ一つ手描きしてます。その味わいを見てもらえれば」と、多くの来場を心待ちにしている。

旅コラム
国内
海外