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【愛知】ムコドノ二世、近く公開 東山動物園のニホンザル

ジャンル・エリア : 愛知  2011年12月15日

抱き合ってかわいらしい姿を見せるカンパチ(左)とホタテ=東山動物園提供

抱き合ってかわいらしい姿を見せるカンパチ(左)とホタテ=東山動物園提供

 東山動物園(名古屋市千種区東山元町)に迷い込んだ雄のニホンザル「ムコドノ」と雌の間に生まれ、人工飼育されているサルのきょうだい2匹が近く、屋外で公開されることになった。順調に育ち、お互いに抱き合う愛らしい姿を見せている。

 
 子ザルはいずれも今年7月に生まれた雄カンパチと雌ホタテ。誕生後、カンパチは運動場の堀に落ち泣いているのを、ホタテは格子につかまった状態で見つかった。母ザルは授乳せず、育児を放棄していた。園内の病院で保育器に入れ、体温を調整しながら飼育。9月15日からは獣舎で群れから離して飼っている。

 「子ザルが2匹だったおかげで、お互いに依存し合うことができた」。飼育員の柏木まやさん(27)は振り返る。母親と離れ離れのきょうだい。ぬいぐるみを渡しても、見向きもしなかった。さみしくて不安な時は体を寄せ、抱き合っている。

 園は当初から、いずれ子ザルを群れに戻す方針。人間に慣れ過ぎないように、柏木さんはマスクで顔を隠し、革の手袋をはめて接してきた。言葉を掛けるのも控え、柏木さんはつらくて涙を流した。

 子ザルはすくすく育ち、誕生時に500グラムだった体重は現在、カンパチが1500グラム、ホタテが1300グラムに増えた。ほ乳びんを自分でつかんで飲み、ロープ遊びを楽しむ。「キャーキャー」とかわいい声も出す。

 獣舎の中では、群れとわずか壁一枚を隔てて生活。12匹の群れのうち、最も子ザルを気に掛けているのは父親のムコドノ。わが子の気配を察知すると、窓に懸命によじ登ってのぞく。「クークー」と呼び掛け、親愛も示している。

 園では今まで屋内で飼育してきたが、成育に悪い影響を与えないよう来週以降、天気がいい日を選び、屋外で日光浴をさせる。タイミングが合えば、来園者は仲良しきょうだいの姿を見ることができるという。

 群れに返す日はまだ決まっていない。獣医師で飼育第一係長の茶谷公一さん(44)は「サルの赤ちゃんが抱き合う姿は野生で多いが、動物園ではなかなか見られない。群れに戻る過程を長い目で見守ってほしい」と話した。

 (丸田稔之)

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