【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 熊野古道「大辺路」 和歌山県那智勝浦町

熊野古道「大辺路」 和歌山県那智勝浦町

ジャンル・エリア : 近畿  2012年02月16日

昔の風景が今も残る熊野古道「大辺路」

昔の風景が今も残る熊野古道「大辺路」

那智大社で♥探して

 昨年9月の台風12号の影響で、土砂が流入するなどの被害を受けた世界遺産の熊野那智大社。春の観光シーズンを前に、「自分たちの力で復興」を合言葉に活気を取り戻しつつある。

 修験者によって開拓された熊野古道。駐車場のある大門坂から大社を目指す参拝者が多いらしいが、今回は海沿いの大辺路(おおへじ)を歩いた。勝浦観光ホテルの裏手から続く平たんな道を進んだ先の峠には、岩山が切り立っていた。

 路肩には、かつて熊野詣での途中で亡くなった姫を供養したと伝わる「加寿地蔵」。訪れる人も少ない山道で、人々から忘れられたようにひっそりと立つ。地蔵は、安産や女性の腰から下の病気に御利益があるという。

 「♥マークを探しに行きませんか」。観光協会の河辺映里さんに誘われるまま、那智大社へ向かう。指さす先にかわいい♥のマークがあった。ちょっとうれしい気分。境内を歩いていくと手水舎(ちょうずや)や拝殿、柱などにも同じマーク。いわれは分からないが「魔よけにイノシシの目を模した」という説もあるらしい。

 那智の滝つぼは、石で埋まり大木が倒れるなど台風の爪痕が残っていた。三筋に分かれて流れ落ちる水量もやや少なめ。じっと眺めていると、水の流れの中に岩肌を削ったお不動さんと観音様の姿を見つけることもできるらしい。見えた人は幸運だ。

 自然災害に見舞われると、自然との調和がいかに大切かを痛感させられる。「災難は避けて通らずに乗り越えることが大切」。朝日芳英宮司の言葉が胸に響いた。

熊野那智大社で見つけた♥のマーク

熊野那智大社で見つけた♥のマーク

 ▼メモ 紀伊勝浦へは名古屋駅からJR東海ワイドビュー南紀で約3時間40分。車は東名阪自動車道などで約4時間半。町内の一般道路は復旧しているが一部、片側通行があるので要注意。温泉旅館は平常通り営業。勝浦漁港前で開催中の「C級グルメフェア」(3月18日までの週末)は3月24、25日に大掛かりな祭りを開催。那智勝浦町観光協会(電)0735(52)5311、和歌山県名古屋観光センター(電)052(263)7273

(中日新聞夕刊 2012年2月16日掲載)

旅コラム
国内
海外