【本文】

  1. トップ
  2. お出かけニュース
  3. 【石川】くじけぬ力 筆に込める 室田さん 脳出血乗り越え初個展

【石川】くじけぬ力 筆に込める 室田さん 脳出血乗り越え初個展

ジャンル・エリア : 石川  2012年02月24日

個展の開催を喜ぶ室田さん=小松市本折町で

個展の開催を喜ぶ室田さん=小松市本折町で

 「同じ立場の人に勇気を」
小松

  小松市正蓮寺町の身体障害者授産施設九谷の里に入所している室田聖一さん(50)=内灘町出身=が、脳出血のリハビリとして描きはじめた絵の個展を同市本折町の「福祉の店夢や」で開いている。左半身に障害が残るが「同じ立場にいる人に勇気や意欲を持ってほしい」という思いを込めて筆をとった。(浅井貴司)

 
 室田さんは、4年半前に脳の血管が破れ、意識が戻ると左の手足が動かないことに気付いた。口や舌も自由に動かせず、うまく話すことができなかった。

 すぐに始めたリハビリは「体の半分が普通の3倍ぐらい重い感じで苦しかった」。つらい日々が続いたが、大阪に住む妹から送られてきた画用紙とパステルクレヨンを眺めていたとき、ふと大好きな歌手長渕剛さんの曲「12色のクレパス」のメロディーが頭に浮かんだ。

 「絵の経験はなかったけど、とりあえずやってみようと思った」。病室で目についたナンテンを描くと、心が穏やかになっていくのを感じた。

 毎日夢中になって窓の外の景色を写した。絵を描いては周りの人にあげることを繰り返すうち、少しずつ左手が動くようになった。リハビリに対する意欲も戻り、今ではつえをついて歩いたり、会話したりできるようになった。

 今回の初展示には、九谷の里に入所した昨年6月から始めた油絵16枚を出品した。施設内にある木の色が季節を追って変わっていく様子や静物を鮮やかに表現している。

 最近は、毎週夢やの音楽教室で長渕さんの歌を練習するのを楽しみに制作を続けている。あまり外出ができないが「歩けるようになったら海まで行って漁船を描きたい」と夢を描いている。

 展示は3月1日まで。店は日曜休業。

旅コラム
国内
海外