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【石川】 農業歌人が詠む 奥能登 能登町の82歳高井さん

ジャンル・エリア : 石川  2012年05月06日

高井さんの歌を描いた室谷さん一家の作品

高井さんの歌を描いた室谷さん一家の作品

芸術家・室谷さん一家 書画で描き作品展

 奥能登で農業を営みながら60年以上にわたって短歌を詠み続けている高井隼治(じゅんじ)さん(82)=能登町内浦長尾=の歌を、同町大箱の芸術家室谷一柊(いっしゅう)さん(68)一家が書画で描いた作品展が、室谷さんの自宅兼アトリエ「五友宿」で開かれている。31日まで。(中平雄大)

 高井さんは内浦長尾に代々続く庄屋に生まれ、農業のかたわら20歳前後で歌壇に入門。「新歌人」「地平線」「存在」などの結社で活動し、志賀町出身の歌人坪野哲久(1906~88年)らとも交流があった。

 

来場者に自らの短歌人生を語る高井さん=いずれも能登町大箱で

来場者に自らの短歌人生を語る高井さん=いずれも能登町大箱で

 奥能登の荒々しい海や農作業、出稼ぎといった生活に根差した歌のほか、自らの生死など内面を詠んだ歌を多く創作してきた。自らを「奥能登で生を閉じようとしている、いき下手な1人の裸の農夫の姿」(歌集『如是我聞』より)とも表している。

 室谷さんと妻の朱琴さん(64)、長女の文音さん(31)の3人が、高井さんの歌をテーマにした書画作品40点を展示。期間中の毎週土曜午後3時からは、高井さんを囲んだ懇談会も開かれる。

 これまで5冊の歌集を出版し、1冊出すたびに田畑を売り払ってきたという高井さん。現在も6冊目の準備や、ひ孫のために20首もの歌を作るなど創作意欲は衰えていない。「経済的には豊かでなかったけど、短歌のおかげで精神的には満たされていた」と話している。 

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