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【静岡】西伊豆の閉院医院を憩いの場に

ジャンル・エリア : 静岡  2012年05月23日

「地域の憩いの拠点に」と、模様替えされた旧山田医院=西伊豆町で

「地域の憩いの拠点に」と、模様替えされた旧山田医院=西伊豆町で

◆明治期の古民家を1年かけ改装

 西伊豆町の仁科地区まちづくり協議会(三矢進会長)が、閉院した旧山田医院を地域の拠点施設としてリニューアルした。施設名は、ユニークで親しみやすい「よってって山田さん」。芸術作品や特産品の展示販売スペース、住民の憩いの部屋などを備える。建物の文化的価値を利用して、観光施設としてもPRする考えだ。

 
 同協議会は区長や地域の団体代表、役場職員ら約30人で3年前に発足。地域活性化策として、町内にある空き家の有効利用を進めてきた。

 旧医院は築100年以上の木造2階建ての古民家で、役場から徒歩約2分の好立地。天井には見事な漆喰鏝絵(しっくいこてえ)が残っている。昨年2月、所有者から「ぜひ地域のために利用して」と申し出があった。

 協議会が活用方法を検討。1階は地域住民らが自由に使える憩いの場、2階の和室は作品展示やフリーマーケットとしても使えるスペース、待合室は談話室にした。週末にメンバーらが集まり、片付けや改装に汗を流し1年がかりで整備した。

左官職人が天井に施した花、鳥などの漆喰鏝絵=西伊豆町で

左官職人が天井に施した花、鳥などの漆喰鏝絵=西伊豆町で

 販売スペースに地元農家のジャガイモやタマネギを買いに来た主婦の森岡節子さん(69)は「普段は生活の情報が足りない。ここへ来ると町のいろいろなことを知ることができていい」と話した。同協議会の山本晃史さん(70)は「人を集める場所、人が集まる場所にしていきたい」と意欲を示した。

 開放日は金、土曜の週2日間で、開館時間は午前10時~午後4時。利用は原則無料。作品展示などの利用者には、電気代として1日250円の協力金を求めている。問い合わせは町企画調整課=電0558(52)1964=へ。

(山谷道尚)

旧山田医院

 明治時代の建造物。内科医だった経営者の山田萬美(かずみ)さんが14年前に87歳で亡くなってから空き家になっていた。天井には縦約1.8メートル、横約2.8メートルの漆喰鏝絵があり、かごの中に飾られたショウブやマツ、飛ぶ鳥などが描かれている。大正末期、東福寺(西伊豆町中)本堂の天井に漆喰鏝絵の五百羅漢と龍を手掛けた左官職人田村利光の作とされる。同寺に来た際、山田医院に宿泊していたといわれ、衝立(ついたて)などに施した作品も保存されている。

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