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【愛知】「色の魔術師」トラモンティ展始まる 瀬戸

ジャンル・エリア : 愛知  2012年06月10日

色鮮やかで幻想的な作品を見て回る来場者=瀬戸市美術館で

色鮮やかで幻想的な作品を見て回る来場者=瀬戸市美術館で

 「色の魔術師」とも呼ばれるイタリア・ファエンツァ市出身の芸術家グェッリーノ・トラモンティ(1915~92年)の作品展が9日、瀬戸市西茨町の市美術館で始まった。陶芸家としての多彩な造形と色の世界ばかりでなく、画家としての独特な色彩感覚が楽しめる。7月29日まで。

 
 市美術館を含む市文化センター30周年記念特別展。イタリア大使館など後援。市は国際交流の一環で7月にイタリアの陶芸作家を招く予定で、関係が深まっている。開会式で増岡錦也市長は「並外れた焼き物の才能、個性を瀬戸から情報発信したい」とあいさつした。

 トラモンティの作品は3年前、ローマのベネチア宮殿博物館で紹介されて反響を呼び、評価が高まった。今回は、初期から晩年までの計150点を日本初公開。東京と山口、兵庫で巡回展を開き、瀬戸が最後となる。

 ファエンツァ市は、色彩豊かな「マジョリカ焼」の産地として古くから知られ、瀬戸と共通する陶都。トラモンティは歴史ある陶芸学校で基礎を学び、彫刻などに応用。マジョリカ焼の技法を駆使した色鮮やかな額皿、彫刻的な量感と結晶が浮き出た釉薬(ゆうやく)が特徴の器物、色彩と厚手のガラス釉を組み合わせた陶盤などに、独自のスタイルが見て取れる。絵画は黒で縁取った独特の表現方法。描いたのは身近なものだが、詩的な雰囲気が感じられる。

 担当者は「器物の表面に日記をつづるように文字メッセージを描いた作品もあり、当時の社会の動きや作者の考えがうかがえる。一作家の持つ才能と作品、世界観を堪能して」と呼び掛ける。服部文孝館長は「作風が瀬戸ゆかりの北川民次と似ている部分があり、興味深い」と話す。

画家としての才能が発揮された絵画も並ぶ=瀬戸市美術館で

画家としての才能が発揮された絵画も並ぶ=瀬戸市美術館で

 16日に東京国立近代美術館の唐沢昌宏工芸課長の講演、23日に学芸員による解説「ギャラリートーク」がある。敷地内のレストラン「ラ・フィーユ」では特別メニューを提供。12日と7月10日は休館。一般700円、高大生400円、中学生以下と65歳以上無料。(問)美術館=電0561(84)1093

 (阿部雅之)

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