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【愛知】「人形浄瑠璃」復活へ歴史まとめ上映 豊田・稲武地区

ジャンル・エリア : 愛知  2012年09月12日

展示されている人形=豊田市黒田町の市稲武郷土資料館で

展示されている人形=豊田市黒田町の市稲武郷土資料館で

 豊田市稲武地区の小田木(おたぎ)町でかつて催されていた「小田木人形座」の人形浄瑠璃を復活させようと、地元住民が中心となって動きだした。江戸時代に盛んだったが、140年近く前に途絶えた。16日から始まる「農村舞台アートプロジェクト」で、人形座の歴史などをまとめた映像を上映する。

 
 旧稲武町教委発行の「小田木人形座」によると、人形座の起源は定かでないが、少なくとも1752(宝暦2)年には興行していた。

 小田木は名古屋市と長野県飯田市を結ぶ飯田街道のほぼ中間で、宿場村だった。使用した人形や演じ方に共通点があることから、今でも人形浄瑠璃が根付く飯田などの影響を受けたとみられる。

 途絶えたのは1875(明治8)年。全国的な飢饉(ききん)で倹約令がたびたび出され、歌舞伎や人形浄瑠璃の取り締まりが厳しくなった。小田木も飢饉に見舞われるなどし、住民が興行の見合わせを決めたという。

 市稲武郷土資料館に「カシラ」と呼ばれる人形の顔、衣装、道具110点ほどが残るが、八幡神社にあった人形座の舞台は老朽化で大正時代に取り壊された。

かつて人形座の舞台があった八幡神社=豊田市小田木町で

かつて人形座の舞台があった八幡神社=豊田市小田木町で

 これまでも持ち上がっては消えていた復活への取り組み。農村舞台アートプロジェクトの関係者が地元の背中を押し、住民たちも高齢化が進む集落を盛り上げようと応じた。

 アートプロジェクトは農村舞台で音楽や芸術作品展示などを繰り広げる。人形座の映像は30日午後6時から熊野神社(桑原町)であるイベントで上映。歴史や住民へのインタビューを10分ほどにまとめた。ほかに岐阜県の恵那文楽の上演があり、稲武郷土資料館の人形の紹介も検討している。入場料として木戸銭1000円(中学生以下は無料)が必要。

 今後は町内外の有志で人形浄瑠璃が盛んな地域へ研修に行くなどする。中心メンバーの山田良稲(よしね)さん(53)は「まだ手探りだが、徐々に盛り上げたい。数年後には人に見せられるようにしていく」と話している。

 (諏訪慧)

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