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【愛知】大須の正統派メード喫茶が10周年

ジャンル・エリア : 愛知  2012年09月13日

開店10周年を迎えるメード喫茶「エムズメロディ」。「お帰りなさいませ、ご主人様」のフレーズ発祥の店とされる=名古屋市中区大須で

開店10周年を迎えるメード喫茶「エムズメロディ」。「お帰りなさいませ、ご主人様」のフレーズ発祥の店とされる=名古屋市中区大須で

 名古屋のメード喫茶の第1号で「お帰りなさいませ、ご主人様(お嬢様)」の定番フレーズの発祥といわれている、中区大須三の「M’s Melody(エムズメロディ)」。娯楽性を高めた「萌(も)え」サービスとは距離を置いた、メード本来のおしとやかな接客が長年のファンに支えられ、13日で開店から丸10年を迎える。店では「これからもメードのおもてなしで癒やしを感じてほしい」と話している。

 
 「チリン、チリン」と入り口のベルを鳴らすと、制服姿のメードが「お帰りなさいませ・・・」と落ち着いた声で出迎える。メードは10~20代の7人。接客の際、ゆっくりとお辞儀をするのが印象的だ。

 店内はアンティークオルゴールなどが置かれ、英国風の屋敷をイメージ。話し声はほとんど聞こえず、食器を重ねる音がかすかに響く。定時にオルゴールの演奏が始まると、柔らかなメロディーが静寂の中に流れる。

 「本当に静かな場所で、嫌なことがあってもにこやかな気持ちになれる。逆に、アキバ系のノリで来た人はショックを受けるかも」。週4日営業のこの店に一宮市から足しげく通う会社員の男性客は話す。

 「お屋敷」を切り盛りするのは、メードリーダーのとおるさん。もともと「お嬢様」として来店し、店の雰囲気にひかれてメードになった。「ご主人様にお仕えするのがメードの立場。その関係を崩さず、ていねいなしぐさでの接客を心掛けております」

 名古屋のサブカルチャー専門誌「サブカルマガジン」編集部によると、この10年間、メード喫茶を含めたコスプレ系飲食店は大須でも増え、現在は15店ほどが営業。メードとじゃんけんをして遊ぶ「萌え萌えじゃんけん」、あえて客を突き放したような態度を取る「ツンデレ」など、オタク向けのサービスを取り入れる店も出た。

 エムズメロディの方向性にもさまざまな意見が飛び交ったというが、原点の「メードらしい接客」は脈々と引き継がれ、今では「正統派」と位置づけられている。

 「お帰りなさいませ、ご主人様」のフレーズについて、編集長の加藤芳久さん(37)は「お屋敷に仕えるメードをリアルに再現すれば自然に行き着く言葉。本当のところは分からないが、エムズメロディから全国に広がっていったとしても不思議ではない」と分析。さらに「メードが好きでなくても普通にお茶が飲める店。メード喫茶の客層を広げるためにも、これからはエムズメロディのような店が見直されてくるのでは」とみる。

 「ご主人様、お嬢様がエムズメロディを選んで、好きになってくれたおかげで守ってこられた」。とおるさんは10年の歩みを振り返りながら、これからも正統派のもてなしで接客にあたる。

(河郷丈史)

 <エムズメロディ> 大須のパソコン販売会社「グッドウィル」が2002年9月13日にオープンさせ、現在は赤門通りのグッドウィルエンターテイメントデジタルモール地下1階にある。同社によれば、名古屋で初めて、全国でも3番目に開店したメード喫茶という。長年のファンも多く、東海地方を中心に北海道や九州、東京、大阪などから客が集まり、1日中満席が続くこともある。

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