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古都の仏像を巡る 奈良市

ジャンル・エリア : 近畿  2012年10月04日

元興寺の石仏群に見入る“仏女”

元興寺の石仏群に見入る“仏女”

阿修羅から石仏群まで

 仏像を信仰だけでなく、鑑賞の対象ともする“仏女”が増えている。きっかけは2009年。東京と九州の国立博物館で展示されるや否や、その端正な顔立ちが話題となり、女性が殺到した“イケメン仏像”こと興福寺の阿修羅(あしゅら)像。ということで、古都・奈良市へ出かけた。

 阿修羅像は釈迦(しゃか)の従者である八部衆の1人で、現在は仲間たちとともに同寺の国宝館でご尊顔を拝することができるが、実物は想像していたよりも小さく像高153センチ。ちょっと大人びた少年といった感じだ。

 四天王像に踏みつけられている邪鬼を独立させた龍灯鬼(りゅうとうき)立像も安置されているが、こちらは顔もポーズもユーモラス。資料によると、写実的な阿修羅像は天平彫刻、動きが面白い龍灯鬼立像は鎌倉彫刻。国宝館は世界の美術史家たちが絶賛する仏教美術の粋を集めたスポットだとか。仏女を目指すには相応の目を養わないといけないとばかり、傑作がそろい踏みの東大寺へ。

 圧倒的な存在感を放つ南大門の阿吽(あうん)の金剛力士像に、高さ15メートルの「奈良の大仏さん」こと盧舎那(るしゃな)仏、そしてとどめは戒壇院(堂)の四天王像。中でもすべてお見通しのまなざしに、鍛錬された肢体の広目天は渋いベテラン俳優のよう。

東大寺で見かけた古都の“住人”シカ

東大寺で見かけた古都の“住人”シカ

 広い東大寺を感慨にふけりながら歩いていると、おなじみのシカにばったり。無邪気な姿に癒やされながら、駆け出し仏女はさらなる高みを目指し元興寺に。ここの仏像は…と期待して境内に入ると、風に揺れる曼珠沙華(まんじゅしゃげ)と石仏群に出迎えられた。「かわいい。同じ仏像でも石仏は和み系ね」と名古屋から来た仏女。仏像は奥が深い。

 ▼メモ 法相宗大本山・興福寺へは近鉄奈良駅から徒歩約5分。13日~11月25日に「興福寺特別公開2012仮金堂」を開催予定(電)0742(22)7755。華厳宗大本山・東大寺へは同駅から市内循環バスの大仏殿春日大社前で下車、徒歩5分。10月15日に「大仏さま 秋の祭り」開催予定(電)0742(22)5511。元興寺へは同駅から徒歩15分(電)0742(23)1377。車は名古屋-奈良まで東名阪道で約2時間。

(中日新聞夕刊 2012年10月4日掲載)

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