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【滋賀】豊郷で10日、12年ぶりの「雨乞い蛇」

ジャンル・エリア : 近畿  2012年10月30日

迫力ある竜の形相をした大蛇の頭=豊郷町四十九院で

迫力ある竜の形相をした大蛇の頭=豊郷町四十九院で

 大蛇が町内を練り歩く12年に一度の祭り「四十九院雨乞い蛇」が11月10日、豊郷町四十九院で開かれる。地元住民でつくる保存会が、竜の形相をした迫力ある大蛇の頭部を新調し、披露する。住民は12年ぶりの大祭を心待ちにしている。

 
  四十九院地区には、諸国を行脚中だった北条時頼が同町の唯念(ゆいねん)寺で住職と碁を打っていたところ、庭園の古池から大蛇が昇天したという伝説がある。この言い伝えから干ばつ時に大蛇の頭などを作って降雨を祈願する「雨乞い蛇」が始まったとされる。

 祭りは1939(昭和14)年以降、途絶えていたが、町民らが88(昭和63)年、先人の伝統を受け継ぎ、まちづくりの一環として保存会を発足させ、半世紀ぶりに復活させた。

 頭部は豊郷村史に記されている寸法や、写真記録などに基づいて保存会員18人が2カ月がかりで制作。竹で編んだ直径1メートルの箕(み)2個をペンキで赤く染めて顔を作り、シュロの木の皮で毛を、6メートルの竹でひげをこしらえた。木綿で作られた胴体は保存状態がいい12年前のものを使う。

 保存会会長の田中正剛さん(61)は「目の輝きを出し、口の開きを大きくした。蛇に勢いを出そうと工夫し、いい頭ができた」と喜ぶ。

 当日は唯念寺を出発し、中山道など約1.2キロを練り歩く。大蛇は全長23メートルで、大人24人がかりで動かす。頭部はてこを使って上下に動かす。胴体の中には子どもたちも入って、笛を鳴らしたり、水鉄砲で辺りに水をまいたりしながら進む。

 田中さんは「子どもたちにこうした行事を記憶に留めてもらい、30年、40年先には行事の中心になって地区の伝統として盛り上げてほしい」と願っている。

(辻井勇太)

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