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久美浜湾 京都府京丹後市

ジャンル・エリア : 近畿  2012年11月08日

カキの養殖いかだが浮かぶ風光明媚な久美浜湾

カキの養殖いかだが浮かぶ風光明媚な久美浜湾

水面に映る緑の山々

 「久美浜湾はどこから見ても美しいところだで、見てくんにゃあ」と、京丹後市地域にぎわい創り推進員、酒井良則さん(62)。あれ?京都弁じゃない。名古屋弁のよう?

 そうなんです。京都府北西端の同市久美浜町は名古屋と縁が深い地。戦国時代、織田信長の家臣団で美濃3人衆の1人、稲葉一鉄の縁者が尾張地方からこの地に移り住んだのだとか。この一言で一気に親しみを覚え、久美浜町を巡った。

 なだらかな弧を描くような「小天橋(しょうてんきょう)」と呼ばれる砂州で日本海と隔てられた風光明媚(めいび)な潟湖の久美浜湾。町のシンボル「兜(かぶと)山」をはじめとする山々が連なり、水面に深い緑を映し出す。所々にカキの養殖いかだが筋をつくるように浮かぶのどかな光景。車で約20分ほどで1周できる。

冬限定の郷土料理「このしろ寿し」

冬限定の郷土料理「このしろ寿し」

 湾内では11月から、脂の乗ったコノシロが捕れ始めた。漢字で書くと「鮗」。酢漬けにしたコノシロに甘酸っぱく味付けしたおからを詰めた「このしろ寿(ず)し」は、まさに冬限定の郷土料理だ。

 廻船業を営み、沿岸交易で巨万の富を築いた「豪商稲葉本家」を訪ねた。5年をかけ1890(明治23)年に完成した屋敷は重厚なたたずまい。母屋に1歩足を踏み入れると、広く高い吹き抜け天井に圧倒され、燻(いぶ)された梁(はり)の色艶が歴史を感じさせる。

 喫茶、販売コーナーでは、かつて稲葉家が祝い事の際、住民に配ったとされる名物ぼた餅(1個120円)が人気。注文を受けてから作ってくれるので熱々がうれしい。

▼メモ 久美浜湾へは宮津与謝道路・与謝天橋立ICから国道176号と国道312号を経て約60分。豪商稲葉本家は北近畿タンゴ鉄道宮津線・久美浜駅から徒歩7分、午前9時~午後4時、水曜・年末年始(祝日の場合は翌日)定休。入館無料。松葉ガニ漁が解禁され、2月ごろまでは大ぶりで身が詰まった冬カキも旬。問い合わせは、久美浜市民局(電)0772(69)0716、豪商稲葉本家(電)0772(82)2356

(中日新聞夕刊 2012年11月8日掲載)

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