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【愛知】震災からよみがえった東北の文化財展

ジャンル・エリア : 愛知  2012年11月16日

がれきの中から見つかった虎舞の頭などを展示する会場=大府市横根町の横根公民館で

がれきの中から見つかった虎舞の頭などを展示する会場=大府市横根町の横根公民館で

 東日本大震災のがれきの中から見つかった文化財を紹介する巡回展「震災からよみがえった東北の文化財展」が15日、大府市横根町の横根公民館で始まった。災害に備えていれば失わずに済んだとみられる文化財もあり、担当者は「被災地の人たちの悔しさを知って、防災に役立ててほしい」と話す。12月5日まで、入場無料。

 
 岩手県遠野市と沿岸部で被災した4市2町などでつくる実行委員会の主催。2011年度は東京都と岩手県で開き、本年度は愛知や静岡、兵庫各県を巡回。静岡県内では既に開催され、愛知は遠野市と友好都市提携している大府市が会場に選ばれた。

 沿岸部の博物館などでは、地震や津波で多数の文化財が壊れたり流されたりした。沿岸の被災地の支援拠点となった遠野市が中心となり、震災で埋もれるなどした文化財の回収を進めている。展示会場には、がれきの中から見つかった釜石市の郷土芸能「虎舞(とらまい)」で使われる虎頭など70点が並ぶ。

 中には、陸前高田市立博物館が所蔵する縄文土器片もあり、発掘場所の「注記」が付いていたため、がれきと見分けられたという。担当の職員は津波で亡くなったが、文化財の収集や保存を支援する遠野文化研究センター学芸員の前川さおりさん(42)は「日ごろの当たり前の作業を、しっかりやっていたことの表れ」と思いをはせる。

 地元の子どもたちが、この土器片を洗っている写真も展示。前川さんは「震災で多くを失った住民たちが自らの心を支える大切なものを取り戻し、生きていく力を養う面もあった」と回収作業を振り返った。

 (出口有紀)

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