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【愛知】深海生物の魅力“味わう” 蒲郡・竹島水族館飼育員の三田さん

ジャンル・エリア : 愛知  2013年01月22日

深海生物の試食の記録を発表する三田さん。手前の水槽には「シャコに似た味」のオオグソクムシが泳ぐ=蒲郡市の竹島水族館で

深海生物の試食の記録を発表する三田さん。手前の水槽には「シャコに似た味」のオオグソクムシが泳ぐ=蒲郡市の竹島水族館で

 蒲郡市竹島水族館で、飼育員の三田(さんだ)圭一さん(28)が、研究資料が少ない上、一般的に食用と見なされていない深海生物の試食に挑戦した記録を紹介する異色の企画展が開かれており、来館者の注目を集めている。

 
 竹島水族館は三河湾に面し、水揚げされた深海生物がたびたび持ち込まれる。市場には出回らないためで、水深150~300メートル付近の底引き網漁を営む蒲郡ならではだ。
 
 企画展では、ケスジヤドカリなど4種類約50点を生きたまま展示し、タカアシガニなど4種類の標本も並べた。それに加え、これまでに試食に挑戦した30種類以上の中から、11種類の食べ方や感想を添えて紹介している。

 地元の漁師に「船上で食べる」と勧められたケスジヤドカリは刺し身で食べ、「カニみたいでおいしい」と三田さん。ダンゴムシに似た体長10センチ前後のオオグソクムシは「シャコに近い味だが泥くさく、食べるには勇気が必要」とか。

 試食を始めたのは、水族館の魚を見て「おいしそう」と話したり、グロテスクな深海生物にも「食べられるのかな」と興味を持ったりする来館者の声がきっかけだ。

 三田さんは「海の恵みを享受する島国だからこその感想です。食の観点から海の生き物にアプローチしたいんです」と笑う。

 試食は、基本的に魚とエビ、カニ類に限り、食べる時は焼くか、ゆでる。口に入れて味だけを感じ取ってはき出すなど慎重を期す。それでも数日間、胃の調子が悪いこともあるという。

 来館者の反応は「本当に食べたの?」と驚く声が多い。中には水族館の展示にはそぐわないのではとの批判の声も届くが、それも受け止めつつ「漁師の知恵を伝えられる側面もある」と展示の意義を話している。

 31日まで。入館料は高校生以上500円、小中学生200円。火曜休館。

 (坂口千夏)

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