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【愛知】真空管3000本を公開 アマ無線家の村松さん

ジャンル・エリア : 愛知  2013年02月19日

収集した真空管の思い出を語る村松健彦さん=名古屋市天白区の自宅で

収集した真空管の思い出を語る村松健彦さん=名古屋市天白区の自宅で

 通信機器などに用いられた真空管を収集してきたアマチュア無線家の村松健彦さん(81)が、約3000本に上るコレクションを、名古屋市天白区久方の自宅で3月上旬まで公開している。「20世紀の電子産業を支えた遺産。ぜひ後世に残したい」と、近く電気通信大(東京都調布市)への寄贈を決めている。

 
 村松さん宅の離れの「無線部屋」に、電球のような形をした大小の真空管がずらりと並ぶ棚がある。型式や年代別に整理され、戦時中に開発された軍用品や、大正末期の無線電信に使われたものも。「当初はなかなかアメリカのまねができなくてね・・・」。村松さんの解説が熱を帯びる。

 終戦直後、浜松市に住む中学生だった村松さんは、闇市で売られていた真空管や焼け跡から拾い集めた部品を使ってラジオを自作した。「アンプやラジオを修理するアルバイトをしながら、それぞれの真空管の特性を覚えていった」とラジオ少年時代を懐かしむ。

 アマチュア無線の免許は、制度が再開したばかりの1952年に取得した。54年に中部日本放送(CBC)に入社し、技術局長などを務めた。

 70年代になるとテレビ、ラジオや放送設備に使われていた真空管はトランジスタに切り替わり、メーカーも製造を終了。「苦労して作られた真空管がどんどん捨てられ、あまりにもったいない」。心を痛めた村松さんは本格的な収集を決意した。

 同業者に呼び掛けると、使わなくなった真空管が大量に寄せられた。メーカーや研究所にも寄付をお願いして回り、暇を見つけては東京や大阪の電気街で買い求めた。

 中には希少価値から数万円の値が付いた真空管もあり、「ぜんぶ合わせると家が1軒建ったかと思うくらい」。そうして集まった3000本のコレクションは、同好の仲間にも驚かれる。

 「エレクトロニクスを学ぶ学生に、実際に触れられる形で活用してほしい」との思いから、電気通信大の博物館を寄贈先に選んだ。「名古屋で見てもらえるのは最後になる。興味のある人はぜひ連絡を」。問い合わせは村松さん=電052(802)0211。見学希望者は事前に連絡が必要。(木下大資)

 <真空管> 真空にしたガラス容器などの中に複数の電極を入れ、電子の流れを制御して増幅、整流などの役割を果たす。無線、ラジオ、テレビなどに使われた。現在は半導体に置き換わりほぼ役割を終えたが、一部の高級オーディオで使われ根強い人気がある。

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