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【岐阜】高山で横山大観作「行く春」展示 長年、所在不明

ジャンル・エリア : 岐阜  2013年02月27日

公開される「行く春」=高山市中山町の「光ミュージアム」で

公開される「行く春」=高山市中山町の「光ミュージアム」で

 近代日本画の巨匠横山大観(1868~1958年)の作品で、これまでほとんど表舞台には出てこなかった「行く春」(1900年)が、高山市中山町の美術博物館「光ミュージアム」で公開される。未公開の作品も多いと言われる大観の新たな一面を見られる機会になりそうだ。

 
 27日に始まる大観や同時期に活躍した日本画家菱田春草らの作品を集めた特別展「横山大観と日本美術院の画家たち」の中で公開する。

 「行く春」は縦124センチ、幅85センチで、散りゆくサクラの中を和服姿の女性が歩いている絵。横山大観記念館(東京)が80年に大観の作品と鑑定している。長年、大阪の旧家が所有していたが、記念館も所在を把握していなかった。2年前に美術商を通じて光ミュージアムへ。記念館によると「把握する限りでは、これまで一般公開されていない」という。

 絵の中の女性に関して詳しいことは分かっていないが、神奈川県平塚市の市美術館学芸員で近代日本画が専門の勝山滋さん(41)や光ミュージアムの主任学芸員吉井隆雄さん(52)は、平清盛に寵愛(ちょうあい)された後、都を追われた祇王ではないか、と指摘。祇王の命日の「祇王忌」が春の季語であること、余生を過ごした祇王寺(京都市)をテーマに東山魁夷が描いた作品も同じ「行く春」の題であることなどから推察されるという。

 大観の孫で、記念館館長の横山隆さん(79)は「私も実物は見たことがなく、大勢の人の目に触れて来なかった作品が公開されるのは喜ばしい」と話す。

 特別展では、大観の作品18点と菱田春草らの作品20点を展示。6月4日まで。入館料は一般900円、高校生・大学生・70歳以上は700円、小中学生300円。(井本拓志)

<横山大観> 岡倉天心らに学び「東洋の理想」を求めて独創的な絵画を描いた。1898年、日本美術院の創設に参加。輪郭をぼかして描く「朦朧(もうろう)体」と呼ばれる手法で日本画を描いたり、水墨画ややまと絵にも取り組んだ。晩年には富士山を題材にした作品を多く手掛けた。

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