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伊勢神宮(3) 外宮 三重県伊勢市 心整え神秘の道へ

ジャンル・エリア : 三重  2013年04月04日

一般参拝できる外宮の板垣南御門。左奥に真新しい外宮が垣間見られる

一般参拝できる外宮の板垣南御門。左奥に真新しい外宮が垣間見られる

 伊勢参りは外宮から内宮へというのが昔からの習わし。伊勢神宮の旅第3回は、外宮編をお届けする。

 外宮には入り口が2つある。伊勢市駅から続く表参道と、駐車場近くの北御門口(きたみかどぐち)だ。まずは表参道から橋を渡り、勾玉(まがたま)池ほとりに昨年開館した「せんぐう館」へ。参拝前にここで遷宮について理解を深めれば、神宮を巡るのが何倍も楽しくなると評判だ。

 遷宮では、社殿だけでなく神様の衣装や調度類も新調する。同館では、建築物や神宝などの製作工程、匠(たくみ)の道具まで、実物や本物と同様に作られた見本を使って展示。塗りを20回重ね、101もの工程を経て作り上げられる漆箱など、日本の工芸技術の粋を集めた展示に思わずため息が出る。神職たちの衣装や音楽隊の存在など、部外者は見ることのできない遷宮の様子を忠実に再現した渡御御列(とぎょぎょれつ)のジオラマも。

 中でも圧巻なのは、高さ12メートルある外宮正殿の再現見本だ。小学生の娘と正殿の見本に見入っていた女性は「千葉県野田市から家族4人で来た。すごい迫力」と感激しきりだった。

 ほかに年間1500に及ぶ神宮の祭事についての展示も。すべてが1300年前から変わらぬ神様の生活習慣を守るためのものと知り、つい楽な方へ流されがちな自分の生活を考え直すいい機会になった。

せんぐう館では外宮殿舎配置模型や原寸大に再現した外宮正殿を見ることができる=いずれも三重県伊勢市で

せんぐう館では外宮殿舎配置模型や原寸大に再現した外宮正殿を見ることができる=いずれも三重県伊勢市で

 心の準備が整い、いよいよ参拝へ。正殿は四重の塀に囲まれ、一般に入れるのは、一番外の板垣の内側まで。作法は二拝二拍手一拝。塀越しに、すぐ隣で建築中の社殿の屋根を垣間見ることができた。真新しい木材の輝きと、手前の黒ずんだ門や塀の対比に、20年の月日の流れを感じた。

 外宮には別宮が4つ。うち3つは境内にあるが、月夜見宮(つきよみのみや)だけは北御門口から北へ10分ほど歩いたところにある。同宮へ続く道は神様が通る「神路(かみじ)通り」と呼ばれ、神様のために道の中央は空けて通るよう言い伝えられている神秘の道だ。時間があればぜひ。

 近くに創業約200年のしょうゆ・みそ醸造元「糀屋(こうじや)」があり、自家製「糀ぷりん」(店頭価格294円)が人気。隠し味に米糀とたまりしょうゆを使っているそうだが糀のにおいはなく、まろやかでコクのある甘みがいい。店先のベンチでおやつタイムなんていかが。

▼メモ 伊勢神宮の外宮は、JRと近鉄の両伊勢市駅から徒歩約5分。車は伊勢自動車道・伊勢西ICから約5分。無料駐車場あり。せんぐう館は午前9時~午後4時半開館、第4火曜定休、大人300円、小・中学生100円。(電)0596(22)6263。糀屋は、午前9時~午後5時営業、日曜・祝日定休。(電)0596(65)7050。伊勢市観光協会(電)0596(28)3705

(中日新聞夕刊 2013年4月4日掲載)

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